FOMC議事録公開はドル買いに拍車をかけるか、5月24日のドル円為替

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 依然として市場は1ドル111円前後の値動きになっているが、下値が限定的になっていることもありややリスクオンの傾向だ。しかし1ドル112円のラインは突破できないでいる。ここまでのドル買い・売りの材料と今後について整理してみよう。

 英国で発生したテロによりリスクオフに動いたが、5月23日9:00(すべて日本時間)ごろの1ドル110円86銭が下値だった。その後は上がり下りを繰り返し、16:00、23:00と1ドル111円を割るものの押し戻される。日付が変わり24日になってからは状況が一変してくる。米予算教書の内容が歓迎されたことにより長期債券利回りが上昇し、それに伴うドル買いで3:00には1ドル111円47銭までドル高になった。ライアン下院議長も予算計画を歓迎するコメントを発表している。予算教書自体にはサプライズはない。歳出を削減する矛先も当初の予定どおりである。ミック・マルバニー行政管理予算局(OMB)の見方は楽観的で、雇用状況も改善されGDPの3%成長は実現可能と予算案を擁護している。

 3:00以降にも動きがあった。一番の注目を集めているトランプ大統領のロシアゲート疑惑についてホワイトハウスが4:00ごろにコメントし「共謀の証拠はまだ見当たらない」と発表した。市場は素直に受け止めてドル買いに拍車がかかった。6:00ごろからもハーカー・フィラデルフィア連銀総裁がコメントし「3回の利上げは適切」「バランスシート縮小の開始を検討」と下支えをしている。

 本日は23:00に中古住宅販売件数が発表される。重要な経済指標であるが、問題はその後のFOMC議事録公開であろう。6月の追加利上げは揺るがないと思われているが、ここにきてFRBメンバーのコメントがやや消極的だ。ロシアゲート疑惑がどのような影響を及ぼすのかであろう。

 週末にはイタリアでG7首脳会談が開かれるが、このタイミングで北朝鮮に動きがあるのではないかという警戒感も根強い。

 順当にドル高が進むという市場の見方であるが、最近は突発的な出来事が為替を変動しているだけに慎重さは求められるだろう。