米首都ワシントンの議会下院情報特別委員会で証言する、ジョン・ブレナン前CIA長官(2017年5月23日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米中央情報局(CIA)のジョン・ブレナン(John Brennan)前長官は23日、下院の公聴会で証言し、米大統領選をめぐり昨年夏の時点でドナルド・トランプ(Donald Trump)氏陣営とロシア政府の接触に懸念を強めていたことを明らかにした。昨年夏には米大統領選へのロシアの介入を突き止め、ロシア連邦保安局(FSB)に強く警告していたという。

 米下院情報特別委員会(Permanent Select Committee on Intelligence)でブレナン氏が行った証言で、米情報当局がロシアの脅威をいかに深刻に受け止めていたのかが浮き彫りとなった。米連邦捜査局(FBI)はロシアの介入疑惑が公になるかなり前の昨年7月に捜査を始めていた。

 ブレナン氏は「ロシア当局者らとトランプ氏の選挙運動に関わっている米国人らとの接触や意思疎通を示す資料と機密情報を入手して(介入に)気付いた」と証言。「ロシアが何をしようとしているのか分かった」と述べ、「米国人を含む人たちの買収を試み、彼ら(ロシア政府)のために行動させようとしていた」と説明した。ただ、そうした人たちは多くの場合、無意識のうちにロシアに協力し、気付いた時には後戻りできない状態だったという。

 昨年8月4日にブレナン氏はロシアのFSB長官に、大統領選への介入をやめるよう電話で強く警告したという。米情報当局が、ロシア政府がトランプ氏に有利となるように介入を試みていたと公にしたのはその2か月後だった。

 ブレナン氏は、ロシアとの接触をめぐり米情報当局が捜査対象としていたトランプ氏の側近らの名前は明らかにせず、トランプ氏が大統領に就任した今年1月20日にCIA長官を退任した時点になっても共謀が実際に行われたのかは分からなかったと証言したが、米側から強い抗議と明確な警告があったにもかかわらずロシアが2016年の米大統領選のプロセスに介入したことははっきりしていると述べた。
【翻訳編集】AFPBB News