英マンチェスターで、前日に起きた爆破事件の犠牲者を追悼するメッセージや花束の前にろうそくをともす人々(2017年5月23日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】英マンチェスター(Manchester)のコンサート会場で起きた爆発事件で犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」について専門家らは、人気ポップ歌手の公演を訪れた子供たちを標的にすることで人々を激怒させ、イスラム教徒への敵対心をあおって分断を生み出す狙いがあるとの見解を示している。

 爆発は22日、米国のポップ歌手アリアナ・グランデ(Ariana Grande)さんのコンサートが終了した直後のマンチェスター・アリーナ(Manchester Arena)のロビーで発生。ISはソーシャルメディアを通し、ISの「兵士」が爆破を実行したとの犯行声明を出した。

 グランデさんは10代前後の子供たちに熱烈なファンが多く、死者22人には8歳の女の子が含まれていた。

 ロンドン(London)で2005年に起きた同時爆破事件の捜査を担当した元ロンドン警視庁(Scotland Yard)刑事のデービッド・バイドセット( David Videcette)氏はAFPに対し、マンチェスターの事件では標的が考え抜かれた上で選ばれたとの見解を示した。

 同氏は「一般の人々の怒りや嫌悪感が他のイスラム教徒にまで向けられるよう、考え抜かれた策略だと思う。そうすれば、メンバー勧誘活動の一助となるからだ」と語った。

 仏情報機関、対外治安総局(DGSE)の元職員、イブ・トロティニョン(Yves Trotignon)氏は、マンチェスターでの事件について、昨年フランスのニース(Nice)とルーアン(Rouen)近郊で起きたトラックによる襲撃事件と司祭殺害事件との類似点があると指摘。

「今回の攻撃で非常に衝撃的なのはその標的だ。治安当局は一様に、一般の人々が耐えられないと感じる標的への攻撃を恐れている」と述べている。
【翻訳編集】AFPBB News