日本一のコント師を決める「キングオブコント」(TBS系列)。2007年にバッファロー吾郎が優勝してから、ちょうど10年。今年も「キングオブコント2017」の開催が決定した。

TBS社内で開かれた会見には、昨年優勝したライスをはじめ、参戦を決めたコント師たちが集合。司会はTBSアナの日比麻音子と、KOC関連のイベントではお馴染みのあべこうじ。マイクの用意が遅れ「まさかの地声で始めちゃうという(笑)」と、軽快に会見がスタートした。


ライスが優勝したせいでレベルが上がるかも


最初に呼び込まれたのは9代目キングのライス。登場時の静けさに噴き出すあべこうじ。「チャンピオン出てきたの?って空気になっちゃって」というツッコミに、ライス関町が「7ヶ月間経ってね、しっかり華も出てきまして」と返すも、「いや全く出てないですよ〜」と全否定。


昨年、優勝賞金1000万円を獲得したライス。独身の田所は蒲田の新築マンションに引っ越し、妻子持ちの関町は少しずつ切り崩しているという。なので、賞金の使い道を関町に聞いても「Suicaで一万円チャージするようになった」「奥さんが氷を家で作らずコンビニで買うようになった」とスケールがどうしても小さめに。ただ、優勝して給料も上がったという。

関町「そこは優勝して全然変わりましたね」
あべ「でもね、優勝してから月々15万円で来てるわけじゃないですか」
関町「いやいや!俺たち元々いくらだったんですか!」
田所「優勝して15はちょっと!」

どんな大会を期待するかと聞かれた関町は「前回よりハラハラする大会になれば」と答える。昨年の決勝ではライスとジャングルポケットが激戦を繰り広げていた。今回はもっとレベルが上がる予感がするという。

関町「後輩が『ライスが優勝できるということは俺たちも』って。夢を与えたらしくて」
あべ「いや素晴らしいですよ、夢を与えるのは」
関町「漫才を主力でやってた人たちがコントに切り替えているらしくて」
田所「ホントにそうらしいんです」
関町「ひょっとしたら今回、俺らのせいでレベルが上がるかもしれないです。下からの突き上げが半場無いと思うんで、そこは期待したいですね」

ちなみに決勝ネタでブレイクした「○○してくれぇ〜」のフレーズはあちこちで試したもののハマらず、「去年『流行語大賞いける』って言ってた自分を殴りたい(関町)」とのことでした。

有力候補たちの意気込みを聞こう


ここで「参戦予定の有力コント師」として、ジャングルポケット、相席スタート、かもめんたる、しずる、タイムマシーン3号が登場。一列に並んだ姿を見たあべこうじ、「結構ね、思ったより渋めのメンバーが」と切り出す。


相席スタートは3年連続で準決勝まで進出するも、なかなか決勝まで手が届かない。過去9回のキングオブコントでは、決勝の舞台を踏んだ女性芸人は1人もいない。「やっぱり、初めての女になりたいですよね」と山崎ケイ。2人に今回の意気込みを聞く。


山添「我々過去3回、準決勝で悔しい思いをしておりますので、必ず今年ファイナリストになって、そのまま、優勝を狙ってやりたいと思います!」
あべ「……一瞬ね、市議会選の空気が出ましたけど」
山崎「今は女性が強い時代ですから。私も女性が社会に進出して活躍できるように、お笑い界でも第一線で活躍する女性というものをですね、ぜひ世の中の女性に見てほしいなと思います!」
あべ「小池百合子さんの塾出身なんでね」
タイマ山本「エドはるみさんと一緒!?」

昨年2位だったジャングルポケットの3人。優勝と準優勝の差を聞かれ「劇場のギャラ交渉の態度が全然違う」と嘆く太田。斉藤が「劇場ギャラはやっと1000円上がった」と報告し、チャンピオンにさえなればと拳を握るも、あべこうじ(R-1ぐらんぷり2010優勝)は「いや、上がらないですよ」と素っ気ない。


あべ「私、電車もいま普通車で頑張ってますから。グリーン車の交渉に行ったら『もうひとつキャラが必要なんです』って言われました」
斉藤「あべさんは十分キャラありますよね!?」
太田「ライスはグリーン車ですよね?」
田所「グリーンでもないし、劇場ギャラも上がってない」
あべ「チャンピオンって、別にそういうことじゃないんです」

続いて、4年連続決勝に進出しているしずる。去年まで「うるせえ」「全員つぶしてやる」とアウトローキャラだった池田だが「オンエアを見たらいかれすぎだった」と心を入れ替えたという。


池田「優勝とかじゃなくて、コントっていいな、コントって素晴らしいなってことを伝えたいですね」
あべ「決勝にあがらなくてもいいんですか?」
池田「決勝は目標ですけど、私たちを見て若い人が育っていって、お笑い界全体の底上げになったらいいなと。全員で盛り上げていきたい」
あべ「……でもねぇ、私は池田さんをすごい頼りにしてたの。アウトローにいって振ってくれるとありがたいの。だからいまやりづらい。他にそんなキャラいないでしょ?」
池田「あ、えーと、おそらく……(かもめんたる)う大さんがそういう感じですから」
う大「……俺らが……本物のコントを見せてやるよ(「杖ついてるじゃん」と言われ)いま……秘密のコント特訓中なんで」
池田「だせぇ(笑)」


2013年に優勝したかもめんたるは、その後も引き続きキングオブコントに参戦している。2015年は準決勝敗退、2016年は再びファイナリストまで這い上がった。う大は膝の皿が割れて杖をついているし、槙尾の声はカッサカサ。秘密のコント特訓で2人ともボロボロに……というのはウソで、槙尾の声はショッピングモールの営業でつぶしたとのこと。

う大「(決勝では)自然の木を使いますから。僕らだけ中継になるんで」
太田「ロケコントってこと!?(笑)」
う大「紅白の中島みゆきさんみたいな感じで」
槙尾「ココデモウイッカイユウショウシテ、オレタチガ、シンノキングダッテコトヲミセマス!」
池田「誰だよ!」
村上「レスラーみたい」

昨年初めて決勝に進出したタイムマシーン3号。漫才ではM-1グランプリで2回決勝に進出している。漫才もコントも今度こそ優勝したい。

山本「正直、前回はめちゃくちゃ優勝する気満々で、必死に練習して頑張ったんですけど、ここぞという時に森脇さんに抜かれてしまってですね……」
関「(前回の)赤坂5丁目ミニマラソンの話だと思います」


その後、山本がボケても記者からフラッシュが焚かれず、ボケるたびに「ノーフラッシュ!」といじられる展開に。「写るんですでもいいから!」「おべんちゃらフラッシュとかないの!?」と空回りするうちに、山本が背中を向けた方がフラッシュが光る事態にまで発展。最後に今大会のライバルを聞かれ「記者ですよ!」と答えていました。

予選ルール改定。準決勝が「ネタ2本」に!


全組の意気込みが終わり、あべこうじが「ここで皆様に、重要なお知らせがございます」と切り出す。それは予選ルールの改定だった。


・これまで1回戦→2回戦→準決勝→決勝だったところ、2回戦と準決勝のあいだに新たに「準々決勝」を設ける。
・準決勝で披露するネタは「2本」

準決勝で2本のネタをやることに動揺を隠せないコント師たち。どこで何組残るのか、2日ある準決勝の日程をどう使うか(1日で2本なのか、2日で1本ずつなのか)はまだわからない。ただ、準々決勝を入れることによって、準決勝に上がる組数が減る可能性がある。

あべ「ネタ数が必要になりますから、本当に実力のあるコント師しか決勝に上がれないというシステムになりました!」

しかし、朗報もある。「過去の準決勝進出者は1回戦を免除、決勝進出者は2回戦を免除」になったのだ。これには会場のファイナリスト経験者たちが「マジで!」「よかった!」「ホントに嬉しい!」と歓喜。ジャンポケ斉藤が「もう一声いけない!?」「あべちゃん!」とあべこうじ(先輩)に歩み寄る。

斉藤「あべちゃん!もう一声!もう一声!あべちゃん!昔よく遊んだじゃない!」
あべ「じゃぁ〜、うまい棒1本!」
斉藤「あはは、あ〜、あべちゃん、ボケとしては今の弱いぞ」
太田「とんでもねぇやつだなコイツ!」

「キングオブコント2017」のエントリーは5月23日〜7月21日。プロ、アマ、芸歴の制限は無し。優勝賞金は1000万円。決勝は今年の秋にTBS系列のゴールデンタイムで生放送。10組目のキングに輝くのは誰なのか。今年も熱い戦いを期待します!


(井上マサキ)