中国の文化遺産保護はチグハグな状況であると香港紙が伝えた。写真は円明園。

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2017年5月17日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、中国の文化遺産保護はチグハグな状況だと伝えた。

清華大学の専門家ら約80人からなるグループがバーチャル技術を使った北京・円明園の復元プロジェクトを進めている。研究には1000件以上にも及ぶ史料や図、模型が利用され、すでに15年間行われている。4月には「復元プロジェクトの完成度はすでに60%」と発表された。

円明園は1860年のアロー戦争で英仏軍によって破壊され、焼き払われた歴史を持つため、中国国内では「100年の屈辱」のシンボルとされてきた。

その一方で、円明園から数メートルしか離れていない築100年以上の清華園駅が取り壊されようとしている。2012年に北京市の保護文化財に指定されているにもかかわらず、22年の北京冬季五輪までの開通を目指す北京―張家口高速鉄道プロジェクトによって閉鎖、取り壊しの計画が進んでいる。

同駅は中国人技師が初めて自前でデザインし、建造した駅舎。北京の地元紙・新京報はこの鉄道遺産の取り壊しについて「ショックだ」と評している。

歴史学が専門の香港大学・徐国●(シュー・グオチー、●は王へんに奇)教授は、「政府は大規模な都市化や鉄道プロジェクトを名目とした公共工事を行う前に、歴史的な研究を行うべきだ」と指摘した。(翻訳・編集/川尻)