メルセデス・ベンツが家庭用バッテリー事業に参入 自動車以外の分野でもテスラに対抗
テスラが、家庭用太陽光発電関連の製品とサービスに進出したことはよく知られているが、これは電気自動車用バッテリーのノウハウを生かして業務の幅を広げたものだ。同社のソーラー・パワー部門「テスラ エナジー」では蓄電池「パワーウォール」を家庭用に提供し、先日には屋根用太陽光発電タイル「ソーラー・ルーフ」の予約受付も開始した。

これと同じような動きをしているのがメルセデス・ベンツで、自社ブランドに"エナジー"の文字をつけた部門を設立し、昨年からドイツで家庭用バッテリー・システムの販売している。さらに今月18日には、このメルセデス・ベンツ・エナジーがビビント・ソーラー(Vivint Solar)社と提携を発表。米国で家庭用ソーラー・エネルギー・システムの販売と取付設置事業を開始した。

電気自動車の路上実験で培われた技術を応用し、メルセデス・ベンツはリチウムイオン・バッテリーを使用した定置式蓄電池を開発。2.5kWhのバッテリーはモジュラー式で、顧客のニーズに合わせて最大20kWhまで出力をカスタマイズできる。このシステムは太陽光パネルで発生したエネルギーを蓄えておき、それを電力使用のピーク時に使うことにより電気代の節約に当てるというもので、停電時には予備電源にもなる。ビビント社はこのメルセデスのシステムを他の州に先駆けてカリフォルニア州でまず発売するということだが、これは当然の動向と言えるだろう。

一方、ドイツでメルセデス・ベンツはバッテリー事業に大規模な投資を行っている。ダイムラー社は同社としては2番目となるバッテリー工場を、ザクセン州カーメンツにある100%子会社Deutsche ACCUmotiveの蓄電池生産拠点に、5億ユーロ(約623億円)を投じて設立。今月末より稼働させることになっている。メルセデス・ベンツは今後5年間に10車種の新型電気自動車を投入する計画で、蓄電池事業への参入を含め、多方面でテスラに対抗する準備は万端のようだ。

By John Beltz Snyder

翻訳:日本映像翻訳アカデミー