ドル売り材料増えても市場は様子見状態続くか、5月23日のドル円為替

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 市場は1ドル111円前後で様子見状態が続いている。次に何が起きるのかを静かに待っているかのようだ。北朝鮮が挑戦的なミサイル発射を行ったが、その後の動きはない。日本をはじめ、アメリカ、中国ですら次の打つ手がないようである。北朝鮮が核実験まで踏み切った瞬間に武力衝突に発展する可能性があるだけに地政学リスクは未だ健在だ。

 その他、ここまでに市場に影響を与えた2つの事柄について確認してみよう。

 5月22日18:40(すべて日本時間)から19:00にかけて発表されたドイツのメルケル首相のコメントが波紋を広げている。EUからのさらなる離脱を防ぐことと共に、「ユーロは弱すぎる」というユーロ高容認発言を行った。欧州中央銀行の金融政策によってユーロ圏はユーロ安、貿易黒字を生んでいるが、それに対する牽制である。コメント直後からユーロ買い、ドル売りの傾向が強まった。アメリカは通貨操作国に該当する国はなかったとしているが、中国、日本に続きドイツをマークしている。G7首脳会談前にして、アメリカの矛先をかわす算段なのだろう。この影響もあって、18:00には1ドル111円50銭をつけていたが23日0:00には1ドル110円93銭までドルは売られている。21:30には4月シカゴ連銀全米活動指数が発表され事前予想の0.11を大幅に上回る0.49という高水準をつけたがドル買いに拍車をかけることはできなかった。

 その後、1ドル111円34銭まで戻すも7:30以降に大幅にドルは下げる。今一番世界の注目を集めているロシアゲート疑惑についての報道があったためだ。報道側も情報を小出しにしている感はあるが、それに対して市場は敏感に反応している。今回はワシントンポスト紙が「トランプ大統領が情報当局2人に対し、ロシアとの共謀について否定するように求めた」と報道した。9:00までに1ドル110円86銭までドルは売られることになる。8:30にはブレイナードFRB理事のコメントがあり、6月追加利上げについての話題を期待していたが、まったく言及されていない。

 ドル売りの材料が増えていく中だが、ドル円の為替相場がどう動いていくのかイメージがしにくい。市場の様子見傾向が続きそうである。