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東北大学は、同大学多元物質科学研究所 陣内研究室、横浜ゴム、日立ハイテクノロジーズらが共同で、タイヤ内のゴムとスチールコードの接着劣化を3次元で解析する技術を開発したことを発表した。この技術は5月18日〜19日に開催された日本ゴム協会の2017年年次大会で発表され、5月29日〜31日に開催される第66回高分子学会年次大会でも発表される。

今回、研究チームが解析したのは、ゴムとスチールコードを接着してベルト状にした、タイヤの補強材として使われる「スチールベルト」。ゴムとスチールコードの接着保持力がタイヤの耐久性において極めて重要で、接着界面を解析する研究はこれまでも行われてきたが、2次元の解析ではタイヤが劣化した後の接着界面の正確な把握が困難であったため、タイヤ開発に十分に活かされていなかったという。

この開発において横浜ゴムは、集束イオンビーム(FIB)による数ナノメートル単位での接着界面の断面作製と走査型電子顕微鏡(SEM)による断面画像収集を自動で繰り返し、接着界面の3次元構造を構築できる、日立ハイテクノロジーズのリアルタイム3DアナリティカルFIB-SEM複合装置「NX9000」を活用したという。これに、陣内研究室が開発した画像処理技術を組み合わせることで、劣化した接着界面の正確な把握と劣化によって発生する元素レベルでの組成変化を解析することに成功したということだ。

今後は、より過酷な条件下で使用されるトラック・バス用タイヤやOR(オフ・ザ・ロード)タイヤの開発でも同技術を活用するほか、ゴムとスチールコードの接着部材を使用しているタイヤ以外の商品(コンベアベルトなど)への応用も検討していくとのことだ。