横綱・稀勢の里3敗目 優勝は絶望的に

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■稀勢の里あっけなく負ける

 大相撲5月場所9日目、これまで辛くも勝ち星を積み上げていった稀勢の里だが、元関脇・栃煌山に対し成すすべなく敗れた。立ち合い右で張りに出るが栃煌山の勢いは止まらずあっけなく両差しを許してしまい、そのまま一気に寄り切られた。まだあと6番あるがこれで稀勢の里の優勝はなくなったと言って間違いないだろう。

【8日目は】大相撲5月場所、中日終わり白鵬と日馬富士が全勝!高安1差で追う

 館内も稀勢の里の負けに対しため息を漏らすファンが多かった。恐らく誰もが「これで稀勢の里の3連覇はなくなった」と思ったことだろう。ともあれ、ファンの願いは無事15日間相撲を取り続けてほしいということではないだろうか。9日目にして3敗を喫するのは稀勢の里にとっては最悪の出来だろうが、今場所は仕方ないとみているファンは少なくないだろう。

 「何とか無事15番取り切り、来場所に優勝して欲しい」それがファンの願いだ。

■高安の存在

 特に田子の浦部屋のファンはどことなく心の余裕があるのではないかと思う。というのもまだ高安がいるからだ。高安はこの日もカチ上げを炸裂させ、千代の国を上手投げの末撃破した。大関昇進の目安である10勝まであと2勝。明日の白鵬戦は大きな山場だ。1月場所の白鵬戦では見事勝利し、兄弟子稀勢の里優勝のお膳立てをした。

 今場所は自分の大関昇進を手繰り寄せる勝利をもぎ取れるかどうか見ものである。一方対する白鵬は9連勝中と全盛期を彷彿とさせるような強さが目立つ。もしこの白鵬に勝利できれば、気は早いかもしれないが大関昇進を手中に収めたと言ってもいいだろう。

 白鵬同様、日馬富士も近年まれにみる好調を見せている。相撲関係者ならだれもが知っている「ゾーンに入った時の日馬富士は強い」という状態である。高安はこの日馬富士とも対戦しなければいけない。そして照ノ富士も初日、二日目とは打って変わって強い時の照ノ富士に戻った。高安にとってはこの3力士とは確実に当たるので、最後の試練が待っているという状態だ。

■10日目以降の取り組み

 10日目の取り組みで白鵬が高安に勝てば、優勝争いは白鵬と日馬富士に絞られると見ていいだろう。今後、日馬富士は高安戦が、白鵬は照ノ富士戦が残されどちらも難敵が待ち構えている。稀勢の里も出るからには「ケガをしているから負けてもいい」なんて思う訳もなく、横綱の意地は見せてくるだろう。10日目を終わったら実際は3分の2が消化されることとなるが、私は毎回、実質的にここでちょうど半分が終わったという感じで見ている。

 ここからは相撲が1番1番目が離せない。