何かを夢中でやってる人のストーリーの語り手に。秀島史香さんインタビュー【後編】

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今年3月にベルギーから帰国してすぐ、ラジオDJ・ナレーターとして精力的に仕事に取り組んでいる秀島史香さん。前回はラジオDJを目指した理由やベルギーで感じたことについて伺いましたが、今回は帰国後の生活や普段心がけていること、そしてこれからの話です。
生活のペースを決めて、心地よい毎日を過ごす
――家事と仕事でお忙しそうですが、ご自宅でも仕事の準備をしたりするんですか?
この仕事はいろいろな時間に連絡が来ますが、娘のいる前では、なるべくパソコンを開かないようにしています。子どもがコミュニケーションを取りたいときにこちらが仕事をしていると、それを気にしてしまうんです。子どもがいなくても、たとえばデート中に「ごめん、仕事の連絡入っちゃった」みたいなのはイヤじゃないですか。
――なるほど。でも、そうすると自分の時間があまりとれないのでは?
早起きできるようになったので、自分の時間も作れていいペースで過ごしてます。結婚するまではいつも仕事のことが頭を離れず、気が休まりませんでした。でも今はメリハリがつけられるようになり、将来のビジョンも見えてきたおかげで楽になりました。
――ご家族がいて、仕事をしない時間があることがいい方向に作用してるんですね。
ええ。以前は夜遅くまで働くことで達成感を得ていましたが、本当は朝早く起きてやったほうがうまくいくんです。今、朝は5時過ぎに目が覚めますが、あの気持ちよさはいいですね。夜は9時ごろに娘を寝かしつけ、疲れているとそのまま寝てしまいますが、余力がある時にはそっと起きて11時過ぎまで何かをして、日付が変わる前には寝るようにしています。
――1日の流れができているから、頭もからだも気持ちよく過ごせるんですね。
じつは30代のころ、体調を崩したことがあったんですが、それも生活を見直すきっかけになりました。病気になって初めて、自分にやさしくない生活をしてきたと気づかされたんです。
この間、ハワイ在住のヨガインストラクターの方に、「生活時間を太陽の動きと少しでも近づけるようにすると調子もよくなる」とアドバイスされたんですが、それは理にかなったことなんですよね。そもそも人間はそういう生活をしてきたんですから。
経験を声に重ね、長く仕事を続けたい
――では、将来のことをお聞きしたいのですが、今後についてどんなふうに考えていますか?
死ぬまで声の仕事を続けたいと思っています。ラジオやナレーションの世界には女性の大先輩がたくさんいるし、年を重ねるに従い、それまで見聞きしてきたものや、触れてきたものが声にのってくると思うんです。声はきれいなだけが決していいものではないので、これからどんなふうに変化していくのか楽しみです。
具体的には、ドキュメンタリー番組が好きなので、人を追ったり、その人を語ったりする仕事をやっていきたいですね。スーパースターや有名人じゃなくても、何かを夢中でやってる人のストーリーは面白いと思います。
今、41歳ですが、10年後、どんなことを見聞きして、どんなことが語れるかということも楽しみですね。
――これからいろいろな経験をし、年を重ねて仕事にも深みを持たせて......と、楽しみなことばかりですね。
今でも新しい発見が毎日あって、本当に楽しいです。この間、いつも前を通っていた建物に初めて入る機会があって、中の様子を見たときも「こんなことをしてるんだ」という驚きがありましたし、これから娘が小学生になったときには、学校の教材も自分の子どものころとは違って楽しいかもしれない。いろいろなことを意識的に見ていれば、毎日違う発見ができます。街をながめていても、面白いと思うことがいろいろありますよ。