韓国国内では、中国が高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に対する本格的な報復の一環として全面禁止していた韓国への団体旅行が間もなく解除されるとの期待が高まっている。一方で、中国による制裁が長期化する恐れがあるとの見方も出ている。資料写真。

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2017年5月22日、中国・北京で14、15日に開催されたシルクロード経済圏構想「一帯一路」国際会議に派遣された韓国代表団と文在寅(ムン・ジェイン)大統領が中国に派遣した特使団が相次いで中国側から手厚くもてなされたことを受け、韓国国内では、中国が高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に対する本格的な報復の一環として全面禁止していた韓国への団体旅行が間もなく解除されるとの期待が高まっている。一方で、一部の韓国メディアからは、中国による制裁が長期化する恐れがあるとの見方も出ている。環球時報が伝えた。

韓国メディアのNews1は21日、韓国の旅行業界関係者の間で、中国による「団体観光禁止令」が早ければ来週にも解除されるとの観測が出ていると伝えている。中国の旅行会社の多くは依然として韓国観光商品の扱いを中止しているが、アリババグループの旅行サイトでは韓国個人旅行に関するコンテンツが登場しているためだ。韓国・釜山市は中国で釜山観光をPRするイベント開催を計画しており、韓国ロッテマートの中国店舗のホームページも約2カ月ぶりに閲覧可能な状態に戻った。中国のネット上から姿を消していた韓流コンテンツも再び現れ始めている。

韓国KBSテレビは20日、韓国旅行業界が中国人観光客受け入れの準備を始めたと伝えている。関係者によると、中国政府の立場に変化は見られないものの、中国の旅行会社の一部では最近、訪韓ビザの申請代行を再開する動きが見られるという。

韓国・聯合ニュースは21日、THAADショックを受け低迷していた韓国の免税店、化粧品、旅行、娯楽など関連企業の株価がこの1週間(15〜19日)で急騰したことについて、中国との関係回復への期待の高まりを受けたものだと伝えている。

一方で、韓国・亜洲経済は21日、「THAADをめぐる問題が解決していない状況下で、中国の制裁解除に期待するのは楽観的すぎる」として、中国による報復措置が無期限化することへの懸念も出ていると伝えている。

韓国メディアのニューシスは21日、韓国新政府の発足を契機として中韓両政府間の意思疎通に回復傾向が見られる一方で、中国のネット上の嫌韓意識は依然として高いと指摘している。韓国がTHAADを撤回しない限り、中国が制裁措置を完全に解除することはないというのが、中国の一般的な世論だ。(翻訳・編集/柳川)