仕事や家事が捗らないとき試してみたい「ヨガ呼吸法」3つ

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やらないといけない仕事や家事はたくさんあるのに、やる気が出なくて……なんてことは誰でも経験があるでしょう。集中力が持続せずやる気が出ないときは、どこでも簡単にできるヨガの呼吸法で、心身のバランスを整えてみませんか?

今回はヨガインストラクターである筆者もいつも助けられている呼吸法を3つご紹介します。

腹式呼吸:集中力をアップさせる

一般的に腹式呼吸というと、心身をリラックスさせるための呼吸法のイメージがあると思いますが、集中力を増す呼吸法としても使うことができます。

そのときに、大切なのはイメージ。腹式呼吸を行いながら体内の古いエネルギーを排出し、活力溢れるエネルギーを取り入れるイメージで呼吸を行ってみましょう。

腹式呼吸の方法:

(1)楽な姿勢で座ります。あぐらや正座で座る場合も、椅子に座る場合も、まずは頭の位置を安定させ、背骨で頭を支えるようにしましょう。余分な力を抜き、鎖骨から肩、肩甲骨を緩め、自然と力を抜くようにします。

(2)両手を優しく下腹部に当てます。おへそから指三本分ほど下にある、体の中心点“丹田”を意識しましょう。

画像:上村 由夏

(3)“吐く息→お腹を凹ませる”、“吸う息→お腹を膨らませる”を意識しましょう。

無理せずゆっくりと息を吐き出しながら、お腹を凹ませていきます。体の中にあるいらないもの、使い古したエネルギーも一緒に外へ出すイメージをします。息を吸うときは、お腹を膨らませていきます。無理せず苦しくならない程度でOK。中心点である”丹田”に活力溢れるエネルギーが集まってくるイメージをします。

(4)慣れてきたら吐く息を吸う息の2倍の長さにして、気持ちが落ち着くまで行いましょう。

シータリー:火照った体を冷やす

暑さや湿気などで体内が熱を持ち、火照っている状態を冷やすとされている呼吸法です。暑さや湿気が日に日に増してくる時期に覚えておくと良いでしょう。

シータリーの方法:

(1)舌の両側を丸めて筒状にします。

画像:上村 由夏

(2)ゆっくりと舌を通して息を吸い込みます。息を吐くときは、舌を解き、口を閉じ、鼻からゆっくりと息を吐きます。息を吐ききったら、再び筒状の舌を作りそこから息を吸い込みます。

舌を通して冷やした空気が体内に入り、体内の熱を冷ましていくイメージです。

アヌローマビローマ(片鼻呼吸):活力も鎮静も自由自在

この呼吸法は、片方の鼻の穴を閉じ、交互に呼吸していくものです。

エネルギーには”陰の気”と”陽の気”があり、気持ちや心の状態によってエネルギーのバランスは変化するとヨガでは考えられています。陰の気は左鼻に通るとされ、気持ちをリラックスさせたり、鎮静させたりするとされます。一方陽の気は右鼻に通るとされ、活力を漲らせたり、集中力を増して活発さを生むとされています。

エネルギーのバランスがどちらかに偏っている状態を整える場合に用いましょう。

アヌローマビローマ(ナーディ・ショーダナ)の方法:

(1)右手を使います。人差し指と中指を折り曲げ、残りの指は伸ばしておきます。

画像:上村 由夏

(2)親指を右鼻に添え、薬指を左鼻に添えます。

(3)左鼻を薬指と小指で軽く押さえ鼻腔を閉じます。右鼻で息を細く長く吸い込み、吸いきったら右鼻を親指で軽く押さえ鼻腔を閉じます。

画像:上村 由夏

(4)左鼻を押さえた指を離し、鼻腔を解放したら左鼻から息を吐き出します。吐き出したら、そのまま左鼻で息を吸い、吸い切ったら左鼻を指で押さえ、鼻腔を閉じます。

画像:上村 由夏

(5)右鼻を押さえていた指を離し、右鼻から息を吐きます。これで一周とし、再び右鼻から息を吸いましょう。

いかがでしたか? 呼吸法はどこでもできる簡単なセルフメンテナンス法です。目的別に取り入れてみてくださいね。

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※ 上村 由夏

【筆者略歴】

上村 由夏

「マナヨガ」代表。オリジナルのマナメソッドを発案。本来持っている個性や美しさを引き出すと定評がある。またラジオパーソナリティとして心身の美しさをテーマとした番組を担当。