ベトナムとフィリピンが対中関係改善を急いでいる。米国の優先課題が中東と北朝鮮に移ったことなどを受け、情勢は大きく変化している。写真は天安門広場。

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2017年5月20日、米華字メディア・多維新聞によると、ベトナムとフィリピンが対中関係改善を急いでいる。

フィリピンの提訴による国際仲裁裁判所の南シナ海に関する判決が下されたのは昨年7月の話だ。フィリピンだけではなく、ベトナムも南シナ海をめぐって中国と激しく対立していた。ところが1年が過ぎた今、光景は大きく変化している。今月11日から15日にかけてベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席が中国を訪問した。19日には南シナ海問題に関する中国とフィリピンの協議が開催された。両国は態度を一転、対中関係改善を急いでいる。

南シナ海情勢の変化には大きく二つの要因がある。第一に米国の変化だ。トランプ大統領は中東と北朝鮮問題を優先課題に位置づけており、南シナ海問題の重要度が下がっている。トランプ政権にとっては中国との友好関係保持が課題という点も大きい。また、ベトナム、フィリピンにとっても対中関係改善によって中国の投資を呼び込みたいという願いがある。

中国にとってもベトナム、フィリピンとの関係改善は南シナ海問題の沈静化につながるだけに歓迎すべき事態だ。かくして1年前と比べて情勢は大きな転機を迎えている。(翻訳・編集/増田聡太郎)