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■どんなクルマ?

XC60、どんなひとが買う?

まったく新しい。今年発表されたXC60。

前の型のXC60は多くのひとから支持を得ていた。発売から9年経った2016年でも好調な販売台数を記録していたが、気になるのは、どれだけのひとが
a)ボルボを欲しがるのか
b)SUVを欲しがるのか
c)それともボルボのSUVを欲しがるのか

この問いに対する答え合わせをしてみよう。

これまでと新型 異なるポイント

XC90やV90でボルボはかつての栄光を取り戻した。そしてXC60もよい仕上がりとなっている。

新しいボルボの90シリーズは、SPA(Scalable Product Architecture)という新世代のプラットフォームを採用している。

S90、V90、XC90の各車で同規格のプラットフォームを使い、セダン、ステーションワゴン、そしてSUVという幅広いニーズに対応している。

XC60の足回りのスペックについて軽く触れておくと、フロントはダブル・ウィッシュボーン、リアはインテグラル・リンク。

これに組み合わさるのがコイル・スプリング(フロント)と、リーフ・スプリング(リア)である。そしてオプションでエア・スプリングも選択可能となっている。

フード下に収まるのは全て2ℓ4気筒。ラインナップではガソリンとディーゼル両方があり、ターボチャージャーとスーパーチャージャー、それからハイブリッドが組み合わせられる。

こと英国では、2種類のディーゼル・モデルが手に入る(187ps仕様と232ps仕様)。ガソリン仕様のターボ付エンジンは250ps仕様。ハイブリッド仕様は401psとなっている。

これに全車8速オートマと4WDシステムが組み合わさる。セーフティ・システムは標準装備ではあるものの、必要に応じてアップグレードも可能だ。

今回試乗したのは、232psのディーゼル・エンジンのモデル。このクルマもそうだったのだが、英国には豪華な内装のモノしか入ってきていないようだ。

価格は£37,000(536万円)〜£58,000(840万円)ほど。試乗車は中間くらいの価格帯だった。

■どんな感じ?

細部へのこだわりは兄弟モデル同様

いまも昔もXC60はなじみ深いモデルだ。ただし前のモデルと比べると変わっている点も多い。

例えばルーフとフロアの高さ。いずれもかつてのモデルより低くしてあるが、ルーフのほうがより大幅に低くされているため、前のモデルと比べるとプロポーションがちがう。より「ハイカラ」に見せようとしている。

ただしそうはいっても伝統的なSUVの形にとどまっている。素材の変更や色のチョイス、そのどれをとっても目新しいとは言えないが、そもそもの品質や立て付けのよさは90シリーズでも証明済み。かなりハイクオリティだ。

足元の広さは申し分ないレベル。ドライビング・ポジションも以前のものと比べると低くなっているが、センター・コンソールの高さは上がっていて、ダッシュボード等も反り立ったデザイン。これはドライバーを癒す作戦のひとつに違いない。

乗ったイメージは「癒やし」

スムーズでボディの動きがよくわかるのは、エンジニアたちのプラットフォームに対する取り組みや、開発の姿勢によるものだろう。ボルボの進化を生んだと言っても過言ではない。

ステアリングはロック・トゥ・ロックで3回転する。程よい重さでフィードバックも最適。シフト・パドルはちょうどいい大きさで、触感もよい。いざ乗ってみると、近年のSUVの速さには驚くことだろう。

232psのエンジンを駆ってぶらぶらしてみた。

エコ・モードで走っていると、終始リラックスした状態で快適なドライブを楽しめたが、よりアグレッシブなモードを選択すると動作のひとつひとつにダイレクト感がプラスされる。

ただしポルシェのような感覚を期待してはいけない。あくまでボルボなのだ。運転中は「パワー・プラス」と呼ばれるエア・リダクション・システムがよい仕事をしているおかげで、同じようなシステムを搭載しているアウディやメルセデスよりも、よっぽど静かだと感じた。

■「買い」か?

買わない理由が見当たらない

XC60は近年の高品質、かつ上品な雰囲気のボルボを代表する車種と言ってよい。買わない理由などどこにもないだろう。

意外かもしれないが、昨年のボルボの販売台数の実に半分がXC90とXC60であった。これが意味するのは、ボルボがSUVメーカーとして世間に受け入れだしているということだ。

今回のXC60の出来栄えも申し分ないことから、これから先もしばらくの間、ボルボはSUVメーカーとしての地位も確立していくことだろう。

ボルボXC60 D5

■価格 £44,450(644万円) 
■最高速度 221km/h 
■0-100km/h加速 7.2秒 
■燃費 18.2km/ℓ 
■CO2排出量 144g/km 
■乾燥重量 約2050kg 
■エンジン 直列4気筒1969ccディーゼル 
■最高出力 235ps/232rpm 
■最大トルク 48.9kg-m/1750-2250rpm 
■ギアボックス 8速オートマティック