理想的にはローテーションを実施して4本同時が望ましい

クルマタイヤは、放っておくと駆動輪側が早く摩耗する。FF車ならフロントタイヤ、FRなど後輪駆動車なら、リアタイヤの摩耗が進み、先に寿命を迎えることになる。そうなった場合、摩耗した駆動輪側だけ新品に交換するという場合もあるが、一番いいのは、定期的に前後のタイヤの位置を入れ替えて、摩耗のくせを均一化し、4本まとめて交換する使い方。

いわゆるタイヤのローテーション。これを行うことで、扁摩耗を防ぎ、経済的にタイヤを使える。一度に4本のタイヤを購入するのは、出費が大きいので、摩耗した駆動輪のタイヤ=2本だけ交換し、遊輪側の残りの2本が減ってきたら、先に交換した駆動輪のタイヤを遊輪側に装着し、駆動輪にはまた新品を……という考え方もあるだろうが、タイヤはゴム製品なので年月が経つと硬化して性能が劣化してくる。そういう意味で、前後で鮮度が異なるタイヤを履くのはおすすめできない(厳密にいえば、生産ロッドが違うだけで出来が違う)。

さらに言えば、新品タイヤの溝の深さはだいたい8ミリ。スリップサインが出るのは、1.6ミリなので、タイヤ径で考えるとその差は最大で12.8ミリになる。片方が新品で、もう片方がツルツルというシチュエーションは、現実的ではないだろうが、それでも前後のタイヤで、直径が異なるというのは好ましくない。

とくに4WD車はセンターデフなどに負担がかかるので、4本全部交換し、タイヤの外径は揃えた方がいい。というわけで、前後ともタイヤサイズが同サイズのクルマなら、定期的なローテーションで、摩耗を均一化させ、交換時期が来たら4本まとめてというのが正解。タイヤメーカーでは、だいたい5000km毎のローテーションを推奨しているので、オイル交換とセットでタイヤもローテーションするようルーティン化するといいだろう(同時にタイヤの点検もできる利点も大)。

量販店などでは、タイヤ購入者にはローテーション工賃無料などの特典もあるし、そうでないお店でも、相場はだいたい1台分で2000円前後(1本500円)。もちろん自分でもできるが、ジャッキがひとつしかないと難しいかも……。

スポーツカーなどで、前後のタイヤサイズが違うクルマは、当然ローテーションはできないので、摩耗した側のタイヤだけ交換するしかない。その場合も、タイヤ銘柄は前後で同じにするのが基本。

また仮に、リヤタイヤがフロントタイヤより3倍早く摩耗するとしても、上記のようにタイヤは経年劣化でゴムが固くなっていくので、減らない方のタイヤは、たとえ溝が残っていても、4年に一度=車検2回のサイクルでは交換するのが望ましい。