六本木の街を闊歩する野田氏

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 圧倒的な支持を受け7月の都議選を迎えるはずだった小池百合子・都知事(64)に逆風が吹き始めている。自民党などの既成政党の逆襲か? どうも違う。本来は小池氏をサポートするはずの側近たちの“自爆”による爆風に巻き込まれているのだ。

「質問状の内容は支離滅裂で、事実とはまったく違うんですよ」

 5月15日午後8時頃、「都民ファーストの会」代表の野田数(かずさ)氏(43)は、携帯電話の相手に早口でそうまくしたてながら、都庁近くの高級和食店に入っていった。

 それから3日後に発売された『週刊新潮』で、アントニオ猪木・参院議員が、自身の秘書を務めていた野田氏により1100万円もの公金横領の被害に遭ったことを告発。18日には記者会見を開き、警察に告訴していることも明かした。この質問状とは、新潮が公金横領疑惑について質したものだったようだ。

 小池新党のイメージダウンに繋がりかねないだけに、弁明していたのだろうか。しかし泣く子も黙る小池新党のトップがこれしきのことで大人しくするはずがない。ここから、野田氏のハレンチ豪遊が幕を開けた。

◆チップはバケツで振る舞う

 もっとも、「都民ファーストの会」の代表といっても、世間的には無名に近い。まずは野田氏の経歴から説明しよう。

 早稲田大学卒業後、小池知事が保守党の代議士だった時代に秘書を務めていた野田氏は、都議(自民党)を経て、2013年から猪木議員の公設秘書となった。昨年の都知事選では小池氏をサポート。選挙対策本部責任者となって選挙を戦い、現在は特別秘書であると同時に、小池氏の“名代”として都民ファーストの会代表に就いている。

「野田氏は『希望の塾』の事務局長も務めているが、この塾は彼が小池知事に進言して立ち上げた。『オレが都議選候補者の公認権を持っている』と豪語しています」(都政担当記者)

 さすが人気絶頂の小池新党代表は遊び方も“ファースト”だった。客単価1万円はくだらない高級和食店から出てきたのが午後10時。赤ら顔の野田氏が連れの男性とタクシーに乗り込み、次に向かったのが六本木のクラブ『M』だった。

 この店は“座っただけで5万円、ボトルを入れたら最低でも10万円”と言われる超高級クラブだ。しかしまだまだ遊び足りない様子の野田氏。『M』を約1時間で後にすると連れの男性と、同じく六本木にある『B』という店に向かっていった。

『B』は水着や露出度の高いセクシー衣装を着た女性たちが、ショータイム時にポールダンスなどを披露するショーパブだ。料金は約1万円前後だが、女性たちにチップとして渡す“チケット(10枚括りで1000円)”が別途必要になる。

『B』は、野田氏が、都の関係者や懇意のマスコミ関係者らを引き連れて足繁く通う常連の店。入店したのは午後11時半。ショー開始の時間とほぼ同時にVIP席に腰を下ろした野田氏は、巨大なサイリウム(ペンライト)を振りかざして観賞。ショーが進むにつれテンションを上げていく。

「ショーの終盤、女の子たちが上半身の衣装を外して“手ブラ”になるのですが、その瞬間、野田さんは“フォーッ!”と雄叫びをあげ、ガッツポーズを決めていました」(居合わせた客)

 その後、女性たちが客席を回って客がチップを渡す時間に。ここで野田氏は満面の笑みを浮かべ、チップを振る舞ったという。

「野田さんはバケツのような容器に入った大量のチップを用意していました。ビキニギャルが来るとチップを束にしてパンツにねじ込んでいました。気前の良い彼の前に女の子たちは列をなし、まさにハーレム状態でした」(同前)

 ショーの最中、ステージには様々なCG映像が流れるのだが、その中には「都民ファースト」というタスキをかけた小池知事っぽいキャラクターも登場。その傍らには野田氏をスマートにした感じの男性キャラがぴったりと寄り添っていた。

 午前0時30分頃、ショーの終了と同時に席を立った野田氏らは店を出た。そして連れの男性をタクシーに乗せて解散──。

 いや、野田氏の夜は終わらない。再び店に戻っていったのである。午前1時閉店の『B』が入るビルから野田氏が出て来たのは午前2時だった。

 ようやく帰るのかと思いきや、今度は店の外にあるソファーに座り込んだ。そこに若い女性らが集まってきて野田氏と談笑し始めた。『B』で踊っていた女性たちが私服に着替えて合流したのである。

 その後、両脇の女性と腕を絡ませながら満面の笑みを浮かべて歩く野田氏は「寄り道しないで帰ってくださいねー」と彼女たちに見送られタクシーに乗り込んだ。超高級住宅地にある自宅に辿り着いたのは午前2時半頃だった。

 自身に疑惑が降り掛かっている最中の豪遊は、さらなる疑念が生じかねない。猪木氏は『週刊新潮』で〈クラブやキャバクラでかなりのお金(政治資金)を使っていることが判明〉したことから告発に動いたと説明している。果たしてこの日の豪遊資金はどこから拠出されたものなのだろうか。まさかビキニに捻じ込んだチップまで政治資金ということはあるまいが……。

 野田氏に質問書を送ると、代理人弁護士が代わって答えた。

「野田が言うには、その日『M』は半年ぶりに行ったとのことですが、『B』は月に1度ほどの頻度で通っているようです。もちろん野田のポケットマネーで支払っています。『B』は猪木議員の秘書時代からマスコミの記者の方々と訪れ、そこで仕事の打ち合わせをすることもあったので、文書交通費で落とすこともありました。しかし、その後は自腹です」

※週刊ポスト2017年6月2日号