19日にJリーグで対戦したアントラーズとフロンターレは、中3日でACLのアウェーゲームを戦う。Jはもう少し余裕のある日程が組めなかったのかな。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 最近のJリーグはトラブル続きだよね。フロンターレは旭日旗、ガンバはナチスを連想させるフラッグが問題視され、それぞれに処分が下された。ヴォルティスでは選手のボールボーイへの暴力行為、レッズとアントラーズの試合では侮辱的発言が取り沙汰された。

 こうした事象は大抵の場合、チームの調子があまり良くない時に起きている気がするんだ。景気が悪くなれば、人々がデモに繰り出すようなものかな。いずれにしても、表現の仕方がエスカレートすれば、なんらかの問題に発展するよね。

 リーグ全体のモラルの低下が不安視されているかもしれないけど、サッカー界でこうしたネガティブなニュースが立て続けに取り上げられている現状に、危機感を持つべきだよ。
 
 そして、これらにとって代わるようなポジティブな出来事がないよね。そもそも、一連のトラブルにしても世間一般ではあまり知られていないと思う。それだけ今の日本では、サッカーの勢いがないんだ。

 どこか話題性に乏しいJリーグだけど、先日の実行委員会では、来季からのJ1とJ2の入れ替え戦の再導入について議論されたようだね。それぞれ残留と昇格を賭けて、J1の16位とJ2の3位が戦うこの制度は、2004年から08年まで実施されていて、10年ぶりに復活させようというわけだ。

 2ステージ制から1シーズン制に戻ったかと思えば、今度は入れ替え戦のリバイバルだ。ここまでコロコロとレギュレーションが変わるリーグも珍しいよね。日本でもサッカーが“文化”になってほしいという声はよく聞くけど、継続性がなければ文化として根付くわけがない。

 それよりも、リーグとACLを戦っているクラブのスケジュール調整をどうにかしてほしいね。今季はガンバを除いたアントラーズ、レッズ、フロンターレがグループステージを勝ち抜いて、決勝トーナメントに進出した。
 
 日本勢が3チームも16強入りするのは実に3年ぶりで、久しぶりにJクラブのアジア制覇も期待されているけど、戦っている選手たちには同情するよ。

 決勝トーナメント1回戦のファーストレグは、3チームともアウェーで迎える。ただし、Jリーグの試合(12節)から中3日という日程だ。リーグとしてACLでの躍進を応援するスタンスなのに、それならもう少し余裕のある日程が組めなかったのかな。
 アントラーズは中国に、レッズは韓国に、フロンターレはタイに出向く。アジアの中では近い地域とはいえ、それでも負担がないわけではない。難しいアウェーゲームだけに、選手たちが万全のコンディションで戦えることを願うよ。
 
 事実、すでにアントラーズはレオ・シルバや遠藤、植田と主力選手に怪我人が相次いでいる。これでアジアの頂点を目指そうというのは、相当に困難なミッションだよ。

 また、Jリーグとスペインのリーガ・エスパニョーラが提携するかもしれないというニュースもあった。海外とのつながりは、これまでもクラブ単位でいくつもあるよね。なぜリーグとしてこうした動きに出るのか、そこがまず疑問だよ。

 まだ調整段階なのかもしれないけど、何を目的として、どういう内容で提携するのかも見えにくい。そもそも、各クラブがそれを求めているのか、コンセンサスは取れているのかという点も気になるよ。

 国内リーグでスペイン色を強めるなら、代表チームの強化もそれに沿ったものであれば理想的だけど、現実問題として無理だよね。以前、協会の田嶋会長は「日本代表とJリーグは両輪」なんてことも言っていたけど、果たして同じ方向に進もうとしているのかな。
 
 海外組が一番多いのはドイツのブンデスリーガだし、そもそも今のJリーグにスペイン人選手は何人いるのかな。提携の中身うんぬんより、スペインである必要性を見出せない。サッカー界が一枚岩になれていないんじゃないかという、このチグハグさは違和感でしかないね。