21日現在、両リーグ最多となる30敗を喫し、チーム打率も.193と低迷している千葉ロッテマリーンズ。この日は、東北楽天ゴールデンイーグルスに逆転勝ちを収めたが、野球解説者・野村克也氏の目にはどう映ったのか。同夜放送、TBS「S1」では、人気コーナー「ノムさんしか気づかない解説」で同一戦を取り上げた。

ロッテは、初回から先発・唐川侑己が茂木栄五郎に先頭打者ホームランを打たれた上、楽天先発・岸孝之には三者三振に抑えられる最悪な立ち上がり。2回に伊東勤監督が円陣を組むと、「しゃべってるのは誰?伊東?」と確認した野村氏は「ダメだ、こいつも」とバッサリ。「サングラスしているようじゃダメだ。格好だよ」と、その理由を語った。

さらにロッテがノーアウト1、3塁のチャンスからスクイズに失敗すると、「えらい消極的だね。最下位になると弱気になるのかね」と、伊東監督の采配にダメ出しした野村氏は「(セーフティースクイズは)初回や2回でやる作戦じゃないですよ。ノー」とも。4回には、2アウト2、3塁でキャッチャー・吉田裕太が座ったまま唐川に返球した場面を見るや「性格がキャッチャータイプじゃない」と切り出した。

座ったまま返球したことに「無神経。キャッチャーのやることじゃない。ランナーいるのに。性格が面倒くさがりなんだよ。ということはキャッチャーの性格ではない」と厳しく言い放った野村氏。それでも試合は、鈴木大地の逆転ホームランで勝負あり。

今度は「嶋も悪い」と、かつての愛弟子・嶋基宏に矛先を向けた野村氏は、1点リードの場面で相手の出塁を許しながらも長打を警戒しなかった嶋のリードに「なんでインコースなの」と呆れ顔。「(配球の)根拠はなんだ。星野監督ならボコボコに殴られるよ。外角一辺倒でいいじゃん。本当に無駄な1球」と捲し立てた。