<関西オープン 最終日◇21日◇城陽カントリー倶楽部(7,037ヤード・パー71)>
3日目まででトータル8アンダー。2位に5打差の単独首位スタートした今平周吾が、この日もスコアを1つ縮め、4日間一度も首位を譲ることなく悲願のツアー初優勝を飾った。4日間首位キープの完全優勝は、昨年の「三井住友VISAマスターズ」優勝の松山英樹以来。4日間戦って初優勝が完全優勝となると、日本人では09年の「日本プロゴルフ選手権」優勝の池田勇太以来となる。
美人キャディ若松さんもカメラにピース!
初優勝とはいえ、今大会のプレーぶりや、これまでの経験値、今季国内4試合中3試合でベスト10フィニッシュと調子のよさを照らし合わせると、最終日は独走でゴールテープを切るだろうと誰もが考えていた。しかし、いきなり非常事態を告げる黄信号が灯った。
1番パー5はティショットさえフェアウェイにキープできれば、バーディも計算できる比較的やさしいホール。そこで、フェアウェイからの3打目、残り100ヤード、ロフト角52度ウェッジでグリーンを狙ったショットが大きくオーバーして奥のグリーンのカラーに。そこからパターで寄せたが、下りの1.5メートルのパーパットを外し、返しのパットもカップに嫌われてダブルボギーだ。「なんか(3打目は)普通に打ったのに、ものすごく飛んでしまって……。アドレナリン?」
同組、2位スタートのカート・バーンズはパーも、3位タイスタート6打差で追う片岡大育は見事バーディ。前組、同じく3位タイスタートした高山忠洋も同ホールでバーディを奪っており、その時点で2位グループとの差は、あっという間に3打差。一気に混戦模様の気配が漂った。
「でも、まだ差はあったので、よし、ここからあらためてスタートだ、と気持ちを切り返ました」すると、前半鬼門の2番パー4で6〜7メートルのバーディパットを、続く3番でも外せばボギーの下りスライスラインの4メートルのパーパットを沈め、まとめて悪い流れをスパッと食い止め、その後は伸び悩む2位グループを尻目に、6番、8番でバーディを奪い、前半終了時点でスコア差は6打に広がり、ほぼ勝利を手中にしたようなものだった。
最終18番は2位につける片岡に6打差をつけて迎えた。ティショットは3番ウッドでフェアウェイ右のバンカー。そこから難なく2パットを決めた。「最後のウイニングパットは差もあったから別に緊張もなかったんですけど、うれしいです。はい、これまでの人生で一番うれしいです」。普段は無口でシャイな今平。照れくさそうな小さな声で喜びを表現していた。
最終日、単独首位スタートは初めての経験だったが、2014年の「カシオワールドオープン」では首位タイで最終日を迎えた。そのときはバーディ合戦が繰り広げられる中、6番でダボを叩くなど22位タイに沈んだ。
「あのときは経験が少なくて、優勝争いの独特の雰囲気に18ホール持ちませんでしたけど、あれからいろいろ経験を積んで、緊張する中でも自分のプレーを発揮できるように成長できたと思います。勝負どころのパットに強くなったのも大きいと思います。これからもたくさん練習して、今季、また勝てるように頑張りたいです」。初優勝直後というのに舞い上がることなく、マイペースで淡々と語る口調は、いかにも今平らしい。
その一方で、少々興奮気味にホールアウトしてきたのが、国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」に続き、今大会でも今平のキャディを務めた若松菜々恵さん。現在、中部学院の4年生で、ゴルフ部に所属。普段は東建多度CC・名古屋でキャディのアルバイトをしている。“美しすぎるキャディ”として知られ、今大会でもギャラリーの人気を集めた。少々涙ぐみつつ鼻をすすりながら、
「スタートホールをダボにして、ヤバいと思ったんですけど、頑張るしかないと思って、そうしたら粘ってくれて、バーディを獲ってくれて。スコアボードを見ないようにしようねっていわれてて18番ホールのグリーンに上がるまで全然スコアが分からなったんですけど、そうしたら優勝できると思って、やったぁーって。初優勝のときにバッグを担がせてもらってうれしいです」。勝利の女神とのタッグ。今平に聞くと、「また機会があれば。まだ次の予定は決まっていません」とのことだ。
文/伊藤昇市
【最終結果】
優勝:今平周吾(-9)
2位:片岡大育(-3)
3位:ハン・スンス(-2)
4位T:北村晃一(-1)
4位T:デビッド・ブランスドン(-1)
4位T:ブラッド・ケネディ(-1)
4位T:カート・バーンズ(-1)
8位T:稲森佑貴(E)
8位T:時松隆光(E)
8位T:谷口徹(E)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

上田桃子が歓喜の3年ぶり優勝!中京テレビ・ブリヂストンレディス
今平周吾、今晩は辛口トークの“優しい先輩”と夕食へ
谷口は同組のスーパージュニアを絶賛!「高校生時代の松山より飛んでる」
石川遼、2戦連続予選落ちも収穫アリ「昨日の良かった部分が続けて出せた」
ギア選びはボールから、がツアーの新常識