8歳少年に腎臓を提供することを決意した女性警察官(出典:http://abcnews.go.com)

写真拡大

我が子が移植手術を必要とした時、親ならばその適合性を願い、できることなら自分が我が子を救ってやりたいと思うことだろう。しかし家族はもとより近しい友人らも息子の移植手術には適合しないことがわかり、母はFacebookに悲痛な思いを投稿した。すると思いがけない奇跡が起こったのである。米『ABC News』や複数メディアが伝えている。

米ウィスコンシン州ジェーンズビルに暮らすジャクソン・アーネソン君(8歳)は、腎臓の病気である「後部尿道弁」を患って生まれた。いつの日かジャクソン君が腎臓移植を必要とするであろうことを知っていた家族は、友人にも協力を得てジャクソン君の腎臓との適合性を検査したが、誰一人適合者はいなかった。

どんなことをしてでも、息子に腎臓移植を受けさせてやりたい…そう願った母のクリスティー・ゴールさんは、2016年12月7日に自身のFacebookで「息子が11月末に腎臓の定期検診を受けたこと」「その検査でわかったのは息子の腎臓機能が低下していること」「腎臓移植を望んでいるが、できれば生体(生きている人)からの移植が望ましいこと」などを綴り、適合検査をしてくれる人を探していると訴えた。

その投稿を、同州ロック郡ミルトン警察に勤務するリンジー・ビットーフさん(30歳)が偶然にも目にした。この家族のことを全く知らないリンジーさんであったが、息子を思う母の気持ちに心打たれ、なんとかして助けてあげたいといたたまれない気分になったという。

そこでリンジーさんは、自らジャクソン君の腎臓に適合しているか検査を受けた。適応しているか否かの判断は「提供者の健康が良好であること」「ジャクソン君のO型の血液型と一致していること」「両者の白血球の型(ヒト白血球抗原)がある程度一致していること」であったが、検査結果は「他人同士とは思えないほど適合度が高い」と医師も驚くほどだった。

リンジーさんはこの素晴らしいニュースを知らせるべく、すぐにジャクソン君のもとを訪れた。母親のクリスティーさんはリンジーさんの腎臓をジャクソン君に移植することが可能と知って、涙を流して喜んだ。リンジーさんはジャクソン君に「私の任務は、市民みんなの安全を守り市民みんなの役に立つこと。私の腎臓はあなたの役に立ち、あなたを守ることができるのよ」と警察官らしい言葉で伝えたそうだ。

リンジーさんは『ABC News』に「ジャクソン君の腎臓に適合していたことは運命だと思います」と話している。警察官としての使命を遥かに超えたリンジーさんの行為にジャクソン君もとても喜んでおり、移植手術は6月22日に行われる予定とのことだ。なおテックインサイトではクリスティーさんに取材を試みたが、残念ながら話をうかがうことはできなかった。ジャクソン君の移植手術が無事に行われることを願いたい。

出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)