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Logical people wonder why buying a new car remains popular

 

 
キアの小型SUV、スポルテージが編集部(英国版)に納車されてから一週間経った。当初、総走行距離は200mile(322km)だったが、今は1,500mile(2,415km)に近づいている。組み立てられたパーツから潤滑油が行き渡ったマシンへと変化しているように思えてうれしい。仕事柄、慣らし運転をちょくちょく経験するが、いつもはロードテストでベストな燃費と0-60mph加速を記録できるところまで走行距離を伸ばすことを優先し、慣らし運転そのものを楽しもうとはしてこなかった。

 
だが今回は、だんだん走りがスムーズになってきているのを感じている。エンジンのレスポンスが少しよくなり、燃費も2mpg(0.7km/ℓ)ほど上昇している。乗り心地もよくなっているし、シートも一週間前より体に合ってきた。論理的に考える人は、中古車の耐久性が大幅にレベルアップしているのに、なぜ今も新車を買うのが一般的なのか疑問に思うだろう。慣らし運転が楽しめること、これが新車を買う理由のひとつだ。

 
先日モーガンへ取材に行った。ちょうど社長室を出たところに、やや年季の入ったアップライトピアノが置いてあるのが目に留まった。だが、どうもこの場の雰囲気になじんでいない。もしかしたらモーガンの創業者が愛用したピアノなのかもしれないと思いながら、ピアノの前に立っていくつかの鍵盤を一本指で押してみた。しかしながら、このピアノの話は実際にはもっと単純だった。

近くに住むビジネスマンがモーガンの購入を検討していたが、彼のガレージにはクルマを置くスペースがなかった。このピアノが場所をふさいでいたからだ。それで、客はモーガンにこう言った。「ガレージのピアノをなんとかしてもらえませんか? そうしたら、クルマを買いますから」 それで、モーガンはこのピアノを引き取ったのだ。

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)