<中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 最終日◇21日◇中京ゴルフクラブ石野コース(6,401ヤード・パー72)>
悪夢を払拭する歓喜の優勝だ。地元で行われた「KKT杯バンテリンレディス」では自滅のV逸で涙に暮れた上田桃子が、奇跡の連続で2014年11月以来のツアー通算12勝目を飾った。
桃子の涙…歓喜の瞬間をLIVEフォトで振り返る
2位スタートの上田が序盤から飛ばした。1番から3番まで連続バーディ。前日まで苦しんだ距離のバーディパットを沈め続けた。「1番から3番まで2メートルのバーディパットで、この距離を試されている!」と、1ピン以内の距離をことごとくねじ込み、一気に首位に立った。
その後はチャンスを決めきれない状況も、10番でチップインバーディ。11番、12番でも短いバーディチャンスを外したが、「勝負は15番以降だと思っていた」と、サンデーバックナインに警戒を強めた。ところがその15番でボギー。暗雲立ちこめたかに見えたが、ここから桃子の奇跡が始まる。
16番のティショットは大きく左に曲がるも、岩に当たりフェアウェイに戻った。ここをバーディとすると、17番では大ピンチ。「フェアウェイから少し軽めに打とうと思った」セカンドショットが、右のラフに外れ、運悪く木の根っこが混じる最悪のライ。ここからのアプローチを大きくオーバーさせたが、執念のパーセーブ。1打差の単独首位のまま18番に入った。
グリーンの左には池が待ち構え、少しでも曲げると転がり落ちる場面でこれまたフェアウェイから放ったセカンドショットはピンの左奥に着弾。勢いのまま池に入ってもおかしくない状況で、「熊本にいるかのように応援してくださって、皆さんの気持ちで止まりました」と、カラーにとどまった。するとこれをど真ん中から沈めて大きくガッツポーズ。2位のテレサ・ルーに2打差をつけての勝利だった。
笑顔で始まった優勝会見では、3年間勝利から遠ざかった苦しい胸中を明かした。「人一倍優勝がほしいと思うタイプなんですが、ここまでしていろいろ勝てないと思うと、今年勝てなかったら辞めようと思っていました」と、引退覚悟のシーズンだったと吐露。「でもチームの支えがあって勝てました。感謝していますし、まだ頑張れってことですね」と、最後は笑顔で締めくくった。
2007年には当時最年少の21歳で賞金女王戴冠。米ツアーにも挑戦した。あれから10年。30歳になった上田桃子は「今年はMAXでやろうと思っている」と、再び勝利の味を思い出し前を向く。ゴルフの苦しみ、楽しさ、すべてを知り尽くしたかつての女王が、もう一度頂点を目指すスタートラインに戻ってきた。
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