ノルウェー北極圏にあるスバルバル世界種子貯蔵庫の入り口(2016年2月29日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ノルウェー政府は20日、世界中の作物品種の種子を災害から守るために設けられた北極圏スバルバル諸島(Svalbard Islands)の貯蔵庫の気候変動対策を強化することを明らかにした。気温上昇が原因で、貯蔵庫の入り口に水が流れ込んだことを受けた措置だという。

 スバルバル世界種子貯蔵庫(Svalbard Global Seed Vault)は、諸島の一部をなす島の山の地下に位置する。最大貯蔵能力は種子約250億粒と、この種類の施設としては最大で、「地球最後の日」に備える貯蔵庫と呼ばれている。

 施設内の気温は氷点下に保たれ、長期保存のため冷凍された種子の容器が棚で保管されている。永久凍土層と厚い岩盤により、冷凍保存は何世紀も先まで可能と見込まれている。

 しかし2016年10月、記録的な気温上昇に伴って永久凍土層が解けたことから、長さ約100メートルの施設入り口のトンネル内に、約15メートルにわたって水が流れ込んだ。貯蔵種子への被害はなく、施設内の温度は所定のマイナス18度を維持した。

 政府報道官がAFPに語ったところによると、貯蔵庫の管理担当者は施設内部に防水壁を建設中で、施設内部の熱源も全て撤去する方針という。

 現在貯蔵庫に保管されている種子は世界のほぼ全ての国・地域の88万種で、種子を預け入れた国・地域がその管理活用権を有する。

 公式ページによると、スバルバル貯蔵庫は08年に開設。天災および人災が原因で作物が絶滅するのを防ぎ、長期保存を図るために設けられた「安全装置」であり、「最後のバックアップ」だと説明している。
【翻訳編集】AFPBB News