米CNNは19日付で、東シナ海上空で中国軍戦闘機Su−30が17日、米軍のWC−135に接近して上方で宙返りするなどしたと報じた。中国国防相は19日、「事実ではない」などと反論したが、具体的状況については説明しなかった。写真はSu−30。

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米CNNは19日付で、東シナ海上空で中国軍戦闘機Su−30が17日、米軍のWC−135に接近して上方で宙返りするなどしたと報じた。中国メディアも同記事を引用して報道。一方、中国国防相は19日、「事実ではない」などと反論したが、具体的状況については説明しなかった。

WC−135は大気関連のサンプル収集機で、放射性粒子を採取して原発事故や核実験を探知する機能がある。米軍は世界各地でWC−135による大気測定を行っており、ソ連のチェルノブイリ原発事故で発生した放射性粒子の検出や北朝鮮の核実験に関連する情報収集などの実績があるとされる。

CNNによると、米軍側は19日に発生したWC−135への接近に対して外交および軍事チャンネルを通して中国に抗議した。米軍関係者によると中国軍のSu−30はWC−135に150フィート(約46メートル)まで接近して上方で宙返りしたという。

「戦闘機が相手軍機の上方で宙返り」で思い出すのは1986年の米映画「トップガン」だ。トム・クルーズ扮(ふん)する主人公のピート・ミッチェルが、ソ連軍戦闘機の上方で宙返りしてガラスの風防越しに相手操縦士を挑発する。

仮に中国軍機が同様の行為をしたとすれば、どのような意図があったか理解に苦しむ。米軍側も抗議に際して中国軍機の行為を「プロでない」と指摘したという。

中国メディアは同件を、自国のSu−30が宙返りして米軍機を阻止したとして報じた。批判の論調はなく、映画「トップガン」の該当シーンの画像を添付して報じた記事もある。

中国国防部は19日、同件について「米国側の関連する説明は事実と異なる」と発表。「5月17日、米軍偵察機1機が中国・黄海の関連空域で偵察活動を実施した際に、中国軍機が法にもとづいて識別活動を実施した。操作は専門的で安全なものだった」と主張し、問題の根源は米軍側にあるとして偵察活動を停止するよう求めた。

ただし、中国国防部は米国側とは異なり、17日に東シナ海または黄海上空でどのような事態が発生したのか具体的な説明は避けた。(翻訳・編集/入越)