出典=厚労省医薬食品局食品安全部基準審査課

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これから気温が高まる季節には食品の保存に気を配らなければならないが、食中毒は減ることなく、保健当局が毎年のように毎年のように注意を喚起するキャンペーンを行っている。

これから気温が高まる季節には食品の保存に気を配らなければならないが、食中毒は減ることなく、保健当局が毎年のように毎年のように注意を喚起するキャンペーンを行っている。

夏の食中毒が繰り返されている現場は、屋外のバーベキュー。ふだんはキッチンに立つことなどなく、食品の扱いに不慣れな人が調理にあたり、楽しいレジャーの暗転につながっているよう。この夏バーベキュー奉行を務める人は、以下のことに気を付けよう。

細菌性食中毒、7〜9月に1年間の40%集中

食中毒は、夏だけではなく年間を通じて発生している。月別の発生件数をみると、12月や1月など冬季の方が多いが、夏の食中毒は性質が違うのだ。

上に掲げたグラフ(出典=厚労省医薬食品局食品安全部基準審査課)で分かるように、夏場の食中毒はほとんどが細菌によるものなのだ。つまり、高温多湿により食品のなかで細菌が繁殖し、それに気づかないまま食べて発症するという構図だ。それに対し、冬季の食中毒はウイルスが主な原因になっている。

「例年夏季は細菌性食中毒が多く発生しており、7月から9月までの間に、1年間のおよそ40%が発生している」として2015年7月、消費者庁がこの事態に目を向け、なかでもその機会としてバーベキューに注目。「バーベキューにおける食品衛生に関する消費者意識の実態調査」を実施した。

調査は、過去にバーベキューを実施したことがある16〜65歳の男女を対象にインターネットを通じて実施。有効回答数は2000人。

このなかで「普段自宅で調理をするか」という問いに、49.7%が「ほぼ毎日」と答えた一方、「ほとんどしない」が17.6%、「全くしない」が8.3%だった。また、「バーベキューをするとき、どんなことに気を付けているか」(複数回答)では「調理と食事のときでのトングや箸の使い分け」や「食材を調理直前まで冷やしておく」などは50%を超えたものの、「まな板や包丁を、肉と生で食べるものとで使い分けたり、切る順番を調整」は32%、「生の食材と加熱済みのものの置き場を分けるなど、取り扱いを分ける」は45.7%だった。

バーベキュー食中毒予防3つのポイント

食中毒を引き起こす細菌は主に肉や魚などに付着、体内では腸の中で増えて炎症を起こし、腹痛や下痢、おう吐、発熱、血便などの症状があらわれる。いずれの細菌も熱や乾燥に弱い。

厚生労働省が15年7月に東京と岡山で行った「食中毒予防に関する意見交換会」で配付した資料で「バーベキューによる食中毒予防」として3つのポイントを紹介している。

その1は「焼くまでは肉は低温に保とう」。これは細菌のできるだけ増やさないため。焼く直前まで保存することをアドバイスしている。たとえば、腸管出血性大腸菌は温度37度で18分後に2倍に、36分で4倍、54分後には8倍に増える。

その2は「肉はしっかり焼こう」。75度で1分間以上加熱すれば病原体は死滅するという。

その3は「トングや箸を使い分けよう」。生肉を扱ったトングや取り箸にも病原体が付着する。そのまま野菜などをつかむと病原体が移行してしまう。生肉を取り扱った手もよく洗うよう促している。