『ボク、運命の人です。』(提供=日本テレビ)

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 現在放送中の連続ドラマ『ボク、運命の人です。』で亀梨和也演じる正木の恋のライバル・定岡役を好演している満島真之介。本作以外にも、公開中の映画『無限の住人』では、凶戴斗(まがつたいと)役で個性を発揮するなど、着実に俳優としてのキャリアを重ねている満島の魅力に迫る。

 満島といえば、バラエティ番組などにも多数出演し、沖縄出身の濃いルックスと、自身の熱いキャラクターを持ち味として認知度を上げていった。「常に全力投球」をポリシーに、映画の舞台挨拶などでも、作品を盛り上げようと、時にはやや空回りをしつつ“熱い”立ち振る舞いで会場を盛り上げる。そんな満島の姿に共演者たちも笑顔になり、場の雰囲気は和やかになるなど、スタッフやキャストからも愛されキャラとして、その立ち位置は確立されているように感じられる。

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6月21日先行上映『STAR SAND -星砂物語-』

 演じる役柄もこうしたイメージに引きずられるかのように、熱く感情的なキャラクターが多い。前述の『ボク、運命の人です。』でも、満島演じる定岡のキャラは話題になっており、第5話でみせたハイテンションのトレーニングシーンは、SNS上では「松岡修造かよ!」というツッコミが数多くみられた。

 また、映画『無限の住人』では、ダイナミックな立ち回りを含めたアクションをみせたが、メガホンをとった三池崇史監督は「初めての立ち回りだし刀を持つのも初めてなのに、とても勘が良く、2日間ぐらいの訓練だったのに、すぐに馬にも乗れたし、普通に走れて止まることもできた」と満島の身体的なポテンシャルの高さを絶賛する。

 現状は、自身のパブリックイメージと、身体的な特性から、キャラクターの強い役柄をキャスティングされることが多いが“演技力”という部分を評価する声も多い。

 2016年に放送されたテレビアニメ『僕だけがいない街』では、主人公・ 藤沼悟役で声優デビューを果たす。悟は大切な仲間を救うヒーローではあるが、いわゆるヒーロー然とした存在感を必要としない役柄。伊藤智彦はそんなイメージの人物に満島を起用した。劇中の満島は、悟の持つ過去のトラウマや鬱屈とした心情を、非常にうまく演じ、明るく元気で熱い満島真之介とは違う表現をみせた。

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(C)2017ひるね姫製作委員会

 『僕だけがいない街』が評価された満島は、その後、神山健治監督の劇場アニメーション映画『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』でも、主人公・心羽によって騒動に巻き込まれる少年を爽やかに演じている。ここでも自然な演技で人物の変化や成長をしっかり捉えており、繊細な演技力は高い評価を受けた。

 実写では自身のキャラクターに寄った配役、顔が見えない声優では、抑えをきかせた繊細な表現力を要求される役柄と、面白い二面性をみせている満島。ややキャラクターが勝ってしまっている現状では、類似した役柄を演じることが多く、7月公開の映画『忍びの国』でも、濃いキャラを演じているが、確かな表現力は多くの映画関係者の間でも評判になっている。

 姉の満島ひかりは、演技派女優として確固たる地位を築いているが、本格的に女優活動を始めた初期のころには、映画『プライド』や『愛のむきだし』で非常に個性的な人物を演じ、その後、役柄の幅を広げていった。大いなる可能性を秘めている満島真之介も、今後いろいろな役柄をみたいと思わせてくれる楽しみな若手俳優の一人だ。

(磯部正和)