蔡英文総統「自分は強い改革の志を持つ指導者」/台湾

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(台北 19日 中央社)蔡英文総統は就任1周年を目前に控えた19日午前、総統府で海外の中国語メディア記者団と面会した。蔡総統は過去1年の台湾の変化を説明する談話を発表、その中で「自分はワンマンな政界の強者ではなく、民主政治の下での改革に向けた強い意志を持つ指導者だ」と述べ、現在行っていることは過去の総統らがやりたくてもできなかった改革であると力説した。

蔡総統は、自身が就任時に台湾のために行うとした5項目(経済、社会福祉、移行期の正義、両岸関係、外交)についての現状を説明した。

▽経済

経済構造の転換が政府の最優先事項であると言及、台湾の各経済指標は進歩しているとした上で、国民の視点ではまだ不十分であることを肝に銘じながら努力を続けると語った。具体的には、アジアシリコンバレー計画、バイオテクノロジー、クリーンエネルギー、スマート機械、国防・航空宇宙、新農業、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)の7分野に焦点を絞る台湾の新しい経済発展モデルや大規模なインフラ整備計画などを推進していると説明した。

▽両岸関係と外交

中国大陸との関係については「現状維持」が台湾側の主張であり、約束は全く変わっていないと強調。中国大陸の指導者が昨年の総統選の結果が持つ意義と台湾が伝える善意を正確に読み取ってくれることを望むとして、双方がともに両岸間の平和と繁栄を維持させることこそが新しい課題だと述べた。

外交面に関しては、台湾の対日本窓口機関が17日に、亜東関係協会から台湾日本関係協会に改称したことを一例に挙げ、日本や米国、欧州などとの実務的な交流の進展を説明。また、東南アジアからの旅行客の大幅増加を挙げ、中国大陸からの依存脱却を目指す「新南向政策」の成果の現れだとした。

▽政策推進の上での困難と克服への意欲

蔡総統は、就任1年目で最も困難な改革に取り組むことは「支持率などを考慮すれば最良の選択ではないが、台湾のためだ」と語り、目前の困難を克服する意欲を示した。

また、これまでの政府の主要な任務は執政の理想や価値を青写真や計画として具体化させることであったと振り返り、次の1年は新しい段階としてそれらを実行に移すことだと表明。責任感のある政治家として台湾のために問題を解決していく姿勢と、不十分な点は謙虚に受け止めて改善すると同時に改革の足取りは決して緩めないという強い意気込みを強調した。

(葉素萍/編集:塚越西穂)