陳建仁氏

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(台北 19日 中央社)陳建仁副総統はこのほど、米タイム誌のインタビューに応じ、今年の世界保健機関(WHO)総会に台湾が招請されなかったことについて「強い不満を表明する」と述べた。さらに、「現時点では台湾が何らかの形での招請を受けられるとは期待していない」と悲観的な見方を示した。総統府が18日、インタビューの内容を公開した。

陳副総統は、1996年から現在まで台湾が世界の医療や人道支援に拠出した金額は60億米ドル(約6685億円)に上り、80カ国余りに援助を行ってきたと説明。「残念なのは、これほど努力をしていても台湾はWHO総会に出席できないことだ」と無念さを露わにした。

中国大陸が台湾のWHO総会未招請を「一つの中国」原則や「92年コンセンサス」の非承認と関係付けていることに対しては、「政治的立場の相違が人権と健康の上に立ってはならない」との考えを示した。また、「われわれは、いかなる政治的妥協もWHO総会参加の先決条件だとは考えていない」と述べた。

陳副総統は2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時のWHOの対応にも言及。WHOからはウイルスや感染の状況に関する情報が得られなかった上に、感染例を報告すると同時に協力を要請しても、WHO側から専門家が派遣されるまでに2カ月を要したことを明かした。だが、情報の遅延により感染症の拡大食い止めに影響が出たとしながらも、SARSによる37人の死亡を「全てWHOによる情報提供の遅れのせいにはできない」とした。

(葉素萍/編集:名切千絵)