お金に苦労せず、幸せに生きていくことを目指す【脱貧困診断】。今回の相談は、戸越芳江さん(仮名・PR会社勤務・31歳)からの質問です。

「いろんな銀行と取引するより、ひとつの銀行としっかり付き合っていたほうが信用度が増して、将来も住宅ローンなどが組みやすいと聞いたことがあります。その場合、どうやってメインバンクをきめたらいいでしょうか。ネット銀行も候補に入れてもいいですか?」

 さっそく森井じゅんさんに伺ってみましょう。

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メインバンクを作るより、銀行を有効に使うこと

メインバンクとは主力の取引銀行のことです。

会社が従業員に給与振込口座として、指定銀行の指定支店に口座を開設させることが多くあります。その場合は、お勤めの会社と付き合いのあるメガバンクや都市銀行、もしくは地元エリアに集中展開する地方銀行のケースが多いです。
そして、個人の場合、その銀行をメインバンクとしている人がほとんどだと思います。

しかし、メインバンクを持っているからといって、それで終わり、では意味がありません。むしろ、メインバンクという概念は必要ないといっていいでしょう。
企業ならば、融資などの関係で、ひとつの銀行としっかり長く付き合っていくということに意義があります。でも、個人レベルで考えた場合は、長く利用している=安心というわけでもない。

ひとつの銀行を選ぶことよりも、銀行を有効に使うこと。これが大切なのです。
なぜなら、お給料として振り込まれたお金を、なんとなく引き出して使っているままでは、浪費が進み、いつまでたってもお金が貯まらないからです。

お金を貯めたいなら、入ってきたお金を4つに分けて管理する

給与振込口座に振り込まれるお金を、生活費、臨時出費用、目的別貯金、貯蓄用、と4つに分けてしっかり管理していきましょう。
4つに分けたお金を口座で管理する場合、給与振込口座とあわせて、5つあることになります。面倒くさいと思うひともいるかもしれません。

もちろん、自宅などで振り分け管理ができる人はそれでもよいでしょう。
でも、あれば使ってしまうという人、手持ちがなくなったら給与振り込み口座から引き出せばいいやという考えの人は、銀行の口座でしっかり管理するのがおすすめです。

5つ口座をもっているといっても、日常で使うのは生活費用口座のみ。臨時出費用、目的別貯金、貯蓄用の口座は基本的には通常月1回、入金時しか触りません。確実にお金が溜められることを考えたら、メリットのほうが大きいのではないでしょうか。

最低限の手間と手数料でお金が動かせる銀行を選ぶ

とはいえ、お金を動かすには、時間や手間、場合によっては手数料がかかります。また、現金として持ち歩く場合のリスクもあります。それらを最小限に抑えられる銀行が、あなたにとってベストの銀行の組み合わせです。インターネットバンキングの利用や、ネット銀行も検討してみてください。

賢くお金を動かすコツ

給与振込口座から他の口座や他の銀行口座にお金を動かす代表的な方法は、4つあります。

1)ATMで現金を引き出し、ATMで現金を入金する
2)事前に自動送金や自動振込を設定する
3)ATMから振り込む
4)インターネットバンキングを利用する

確実に手数料がかからないのは、給与振込口座のATMで手数料無料の時間帯にお金を引き出し、手数料無料の時間帯に他の口座のATMに預け入れる方法です。

しかし、従来型の銀行の手数料無料の時間帯は限られています。また、他の銀行口座に移したい場合には、現金を持ち歩かなければならず、安全性の面でも不安があります。

給与振込口座から自動送金や自動振込を設定するのもひとつの方法ですが、金融機関や送金先によっては手数料がかかります。また、自動設定にしていると解除するまで、毎月一定金額が指定した日に自動でお金が動いてしまうので、注意しなくてはいけません。

金融機関や送金先によっては手数料がかからないこともあり、積立貯金のように自動に動かすメリットもあります。まずは、給与振込口座のある金融機関に確認してみるとよいでしょう。

ATMからの振込も、手数料がかかることが多いですし、どこの口座に振り込むかで手数料も変わってきます。

現在では、従来型の銀行も広くインターネットバンキングを取り入れています。ネットバンキングへの誘導は銀行側にとってもコスト削減のメリットがあるため、ネットバンキングによる取引手数料を下げている銀行が多くあります。

ネット銀行に口座を持っている場合には、他行への振込手数料が無料になるところもあります。また、コンビニATMの手数料がかからないものも多いです。

振込口座のATMで平日昼間に無料で引き出し、すぐそばのコンビニATMでネット銀行へ手数料無料で入金。ネット銀行から手数料無料でインターネット振込で目的の銀行口座へ。といった使い方もアリかもしれませんね。

手数料と手間を最小限に抑えられる口座の振り分方を考えよう。



■賢人のまとめ
口座の使い分けのしやすさと、お金を動かすときのデメリットの低さを基準に選んでみましょう。

■プロフィール

女子マネーの達人 森井じゅん

1980年生まれ。高校を中退後、大検を取得。レイクランド大学ジャパンキャンパスを経てネバダ州立リノ大学に留学。留学中はカジノの経理部で日常経理を担当。

一女を出産し帰国後、シングルマザーとして子育てをしながら公認会計士資格を取得。平成26年に森井会計事務所を開設し、税務申告業務及びコンサル業務を行なっている。