2015年11月、東京都江戸川区の自宅アパートでアルバイト先の元同僚で高校3年生だった岩瀬加奈さん(17=当時)を全裸にして首を絞めて殺害し、現金を奪った強盗殺人と強盗強姦未遂の罪に問われた青木正裕被告(31)の裁判員裁判が18日、東京地裁で行われた。

 16日の初公判では生活苦と、弟にばかり愛情をそそぐ母親への復讐心から、連続殺人をして死刑になりたいという身勝手な動機で岩瀬さんを殺害したと述べた青木被告。「事件を起こして“すっきり”したので自首した」とも話すなど起訴内容を認めており、量刑が争われている。

 女性が首を絞められ、苦しむ表情や暴れる姿に性的興奮するという青木被告は、首を絞めて乱暴しようとしたが失敗。鑑定医の問診には「殺害後、遺体はまだ温かく苦しむ姿を空想してマスターベーションし射精した」と答えたという。

 検察側から「無関係の被害者でなく、母親を殺害しなかったのはなぜ」と聞かれて「母そのものを殺すとその後、母は何も感じなくなります。(息子が事件を起こせば)社会の目が母に集中するので」と青木被告。

 遺族に対する気持ちを聞かれると、長い沈黙の後で「この事件を通して、私があやめてしまった加奈さんがご遺族に愛されていたんだと感じ、私の家庭と比べてなぜここまで違いが出たんだろうと疑問が出ました」などと、自己中心的な発想で傍聴人をあぜんとさせた。

 そのうえで「どのような判決をたまわるかによって、私ができることが大きく違ってくるが、かなうなら加奈さんのお墓参りをしたい。この事件を通して自分がここまでネガティブになる原因が分かったので、社交的というか周りを信じられる人間になりたい」などと語り、どこまでも遺族の神経を逆なでした。

 出廷した精神科医も「お母さんにばかり関心が向いていて、事件についてどれだけ考えているんだろうという感じ」と被告人に対して抱いた違和感を口にした。