藤原竜也は「新・抱かれたくない男」!?「リバース」他、今からでも観るべき春ドラマ

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【芸能ライター・スナイパー小林の今からでも観るべき春ドラマ Vol.5】

 放送中の春ドラマの中から、今夜見はじめても楽しめる作品をピックアップして紹介。

 今クールのドラマの特徴のひとつが、取り扱うテーマが放送禁止スレスレの作品が見られることだ。このドラマ評のVol.1でも取り上げた「CRISIS〜公安機動捜査隊特捜班〜(カンテレ・フジテレビ系)」ではテロリストや反社会勢力、政治について、Vol.4で紹介をした「100万円の女たち(テレビ東京系)」では芸能界の裏事情や性表現がリアルに描かれている。

 こういった作品は、個人的には勇気であり、視聴者への愛だなと思う。

●リバース
毎週金曜22時放送/TBS系列/出演:藤原竜也、戸田恵梨香、玉森裕太(Kis-My-Ft2)

◆新・抱かれたくない男の誕生

 学生時代に出かけた旅行中に交通事故で亡くなった友人を巡り、10年後に再び人間関係が動き出す。TBS金曜22時のドラマ原作といえば、湊かなえ。「夜行観覧車」「Nのために」に続く第3弾だ。

 ストーリーは、学生時代からの友達5人を中心に進んでゆく。その中におかしな人間は一人もいない。ごく普通の男性グループだ。ただ日常生活に潜んでいる、たった一瞬の魔が差したとも言える行為の連続が運命を思ってもいないベクトルへ運んでしまう。それが「リバース」だ。

 ただ私がドラマ内で目を奪われてしまったのは、主演の藤原竜也によるキモヲタぶり。

 藤原演じる深瀬和久はコーヒーを淹れる以外には特技もなく、自尊感情も低い、地味に生きている青年だ。まず、藤原はビジュアルから完璧に深瀬に入り込んでいる。スタイリストさんがどこでリースをしてきたのか興味がわく、究極にダサい格好。自分の洗濯物を干しているシーンから、靴下や家着までもが(強めに)ダッサいことも判明した。そしていい感じに寝癖が取れないヘアスタイルと、自信のない話し方も深瀬のダサ可愛さを盛り上げている。

 藤原といえば舞台『身毒丸』を代表に迫真に迫る演技が売りだ。その彼がまさか抱かれたくない男の域にまで演技の幅を広げているとは……敬服。

●女囚セブン
毎週金曜23時15分放送/テレビ朝日系列/出演:剛力彩芽、山口紗弥加、トリンドル玲奈

◆女版・バイプレイヤーズを想像させる

 殺人罪で実刑になった京都の舞妓を中心に、女性刑務所内での事件や人間模様を描くコメディ。

 ここのところ、深夜ドラマ主演女優の常連になっている剛力彩芽が主演。彼女がただの殺人犯だけではない何かを漂わせているのが、ストーリーのツボだ。

 基本は、剛力彩芽が演じる神渡琴音が入所した部屋の女囚人たちの話が中心。

 この女囚人たちがまあ、名脇役ぞろい。山口紗弥加、トリンドル玲奈、安達祐実に加えて木野花などのベテラン勢も。私の注目は、大人計画所属の平岩紙。ファブリーズのCMで見せる母親役が定番だけど、その昔「木更津キャッツアイ(2002年、TBS系)」にミー子役で出演していたのを思い出す。真っ白な肌で一見可愛いのに、淡々とした表情で本音をぶつけてくるところに笑った。

 前クールで人気だった「バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜(テレビ東京系・2017年)」の女優バージョンに近いイメージ。たった一回の放送で色々なキャラクターが錯綜していているのがとても楽しいドラマだ。

<TEXT/スナイパー小林>