音楽界きってのガジェットマニアと称される☆Taku Takahashiが、アップルの話題をディープに語る連載。新ハード『Nintendo Switch』を触りながら、スマホ界にも進出し始めた任天堂の影響力について☆Takuが感じたこととは……。

ついに任天堂の新型ゲーム機『Nintendo Switch』(☆1)が発売されました。皆さんは買いましたか? 買えましたか? 私はどうしようか悩んでいたら予約が締め切られてしまいました。任天堂のハードを発売日に欲しいと思ったのは久しぶりだったのですが、残念。

 

……なんて言っていたら編集部の人が『Switch』を持って遊びに来てくれたので、今回はそのインプレッションをお届けしましょう。

☆1 Nintendo Switch



今年3月3日に発売された、任天堂の新型ゲーム機。据え置き機としても、携帯機としても使える点が画期的。ほか、分離式コントローラー「Joy-Con」やよりリアルな振動を感じられる「HD振動」など、様々な新ギミックが用意されている。

まず、最大の売りである多人数プレイ(☆2)ですが、これは間違いなく面白いです。これまでの携帯ゲーム機でも『モンハン』などで、多人数プレイが楽しめましたが、『Switch』では、皆で同じ画面を見ながらプレイするところが新しい。友人の家に集まって『マリオカート』や『桃太郎電鉄』をプレイする感覚をモバイルできることには可能性を感じます。すごく“任天堂らしい”。少なくとも迷走している印象は受けませんでした。

 

プレイするまでは小さすぎるのではないかと危惧していたJoy-Conも、実際に触ってみると、慣れの問題だと思いました。本体にはめ込む時のカチッという感触も気持ち良い。こういう合体ロボみたいな発想は、日本ならではかもしれません。

☆2 多人数プレイ



Swich本体側面のJoy-Con(ジョイコン)を分離し、それを横持ちすることで2人プレイが可能に。さらに別売コントローラー(実勢価格:4834円~)を追加すれば最大8人までの同時プレイが楽しめる。なお、持ち運べるゲーム機としてここまでの多人数プレイサポートを実現したのは史上初。

そして、任天堂の強みはなんと言っても、その魅力的なゲームソフト群。僕はかねてからソニー(PS4)はサードパーティゲームが、任天堂は自社ゲームが強いと思っているのですが、今回もその期待を裏切らないクオリティだと感じました。特に、ディズニー映画などとも共通する“王道感”がすごい。任天堂のゲームをやって、不愉快になったりガッカリすることってないじゃないですか。その“美味しさ”が約束されている感じは『Switch』でもしっかり健在でした。

 

また、任天堂はそうした王道を歩みつつ、チャレンジも忘れない企業。『ファミリーコンピュータ ロボット』など、突拍子もないアイデアで失敗することも少なくないのですが、そこから『Wii』のようなイノベーションが生まれていることも少なくないんです。『Switch』の成功如何では今後のゲーム機が全てこういうスタイルになるかもしれません。

さて、さすがにこれで終わると、なんの連載だとか言われそうなので、『Switch』とiPhoneの連携についても語っておきましょう。実はこのハード、“発売時点でスマホアプリが用意されている”という、任天堂初(国内ゲーム業界初?)のチャレンジが行なわれています。具体的には『みまもりSwitch』(☆3)というアプリで、子供のゲームプレイをチェックできるようになっているのです。子供が親の監視から逃れるためのスキルが養われること請け合いです(笑)。……それは冗談としても、任天堂がスマホに積極的になってきたのはとても良いこと。こういうことはどんどんやっていってほしいと思います。

☆3 みまもりSwitch



登録したSwitchの稼働状況をチェックできるスマホ専用アプリ。何時間遊んだか、どのゲームをプレイしたかなどを確認できる。あらかじめプレイ可能時間を設定し、それを超えると自動的にゲーム終了するといった設定もできる。

そして、任天堂のスマホアプリと言えば、『スーパーマリオ ラン』(☆4)。以前も話しましたが、とても面白かったです。最後までクリアしました。いろいろ言われていますが、これだけの内容で1200円なんだからお買い得だと思うんですけどね。今後も定期的にスマホアプリをリリースしていくそうなので期待しています。ただ、ここで変に『Switch』との棲み分けを意識しすぎてブレーキをかけるようなことだけはしないでほしいかな。“ゲーム機とスマホは別”という呪縛に囚われずにどちらも全力でやってほしいです。例えば、バーチャルコンソールをスマホ向けに展開するとか。スマホに最適化されたゲームもいいんですが、往年の名作をプレイしたい人も多いはず。個人的には『MOTHER 2』の移植に期待してます(笑)。

☆4 『スーパマリオ ラン』



任天堂初のスマホ向け本格ゲーム。「マリオらしさ」をスマホで再現しつつ、片手でプレイできることにもこだわり、結果、プレイヤーが操作できるのはジャンプだけという大胆な割り切りを行なった。公開1週間で5000万DLを達成。

☆Taku Takahashi(m-flo,block.fm)/音楽家、DJ。1998年にVERBALとm-floを結成。個人では加藤ミリヤ、MINMIなどのプロデュースを務め、海外アーティストのリミックスも積極的に行なう。小栗旬主演ドラマ『信長協奏曲』に続き、現在放送中の『人は見た目が100パーセント』の劇伴を担当するなど、その活動は多岐に渡っている。自身が運営するダンスミュージック専門インターネットラジオ「block.fm」は開局5周年を迎え、音楽の新たなムーブメントを発信し続けている。

インタビュー・文/山下達也(ジアスワークス)

※『デジモノステーション』2017年5月号より抜粋

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