みずほ銀行は5月からiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の手数料体系を見直した。みずほ銀行のアセットマネジメント推進部長、山田喜嗣氏(写真)にiDeCoの取り扱いの現状と展望について聞いた。

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 みずほ銀行は5月からiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の手数料体系を見直した。残高50万円以上、または、掛金が毎月1万円以上等の条件を満たすことで運営管理機関手数料を無料にし、一段の制度普及に取り組む。同行のiDeCoに特徴的なロボ・アドバイザーを使った運用ポートフォリオ提案によって、複数資産による運用の定着にも一定の成果がみられるという。みずほ銀行のアセットマネジメント推進部長、山田喜嗣氏(写真)にiDeCoの取り扱いの現状と展望について聞いた。
 
――今年1月からiDeCoの加入対象者が広がり、御行でも新プランを投入した。1月以降の加入者状況は?
 
 国民年金基金連合会が発表している資料によると、iDeCoの新規加入者数は1月〜3月で約13万人になり、うち8割が第2号加入者(うち6割が会社員、4割が公務員)だということだった。同様に当行の状況を振り返ると、同期間で第2号加入者が8割、第1号加入者が1割、第3号加入者が1割程度という状況。ただ、第2号加入者の9割程度は会社員の方となっており、公務員の方への当行からのご案内がまだまだ不足している状況。
 
 また、加入者の年代別の比率は、40-50代で7割以上を占め、老後の資産形成への関心が高い層のお客さまにご加入いただいている。特に40代の加入者の比率を見ると、2016年12月までと比べて、2017年1月以降は約1割増加している。
 
 掛金の平均は全体で毎月約1万5,000円程度。第1号加入者が約2万6,000円、第2号加入者は約1万4,000円、うち、共済組合員の方は1万2,000円程度と限度額いっぱいの掛金になっている。第3号加入者は約1万6,000円だ。
 
 そして、当行のiDeCoに特徴的といえるiDeCo専用のロボ・アドバイザー「SMART FOLIO<DC>」については、昨年11月に投入し、押しなべて毎月2,000〜3,000件の利用がある。この利用件数は、毎月の加入者数に重なっていることから、お申込みいただく方は、おおむね「SMART FOLIO<DC>」を使ってくださっていると推察している。
 
――iDeCo専用ロボ・アドバイザーの効果は?
 
 「SMART FOLIO<DC>」の導入効果について、旧プランと、ロボ・アドバイザーを導入した新プランの資産運用状況について比較して検証した。元本確保型のみで運用している方の比率は、旧プランが49%に対し、新プランは38%と、ロボ・アドバイザーの導入によってリスク資産も使った積極的な運用を選択する方が増えていると考えられる。
 
 また、分散投資をしているのかという点で、元本確保型商品も1つと数えて、国内・海外の株式・債券・リートなど7つの資産を対象に、2つ以上を保有しているかどうかを調べると、旧プランでは1資産のみで運用している人が75%だったことに対し、新プランでは1資産のみは51%になり、49%の方が2資産以上に分散して投資していることがわかった。旧プランでは複数資産に投資している人の比率は25%に過ぎなかったため、分散投資をしている方が倍増したということになる。当初の導入効果は認められると手応えを感じた。
 
――5月に運営管理機関手数料をゼロにする改定を実施した。この狙いは?
 
 2017年1月以降iDeCoの制度改定によって、20歳以上、60歳未満の方が、ほぼ誰でも加入できる制度になることをきっかけに、iDeCoはNISAのように広く普及すると考え、積極的に取り組んできた。商品ラインアップは低コストのインデックスファンド中心とし、ロボ・アドバイザーを導入するなど、プランとして特徴を持たせた。4月までは、新規加入いただいた方は運営管理機関手数料を6カ月間無料にするキャンペーンも展開し、みずほの強みである幅広い企業取引の基盤を活かして、iDeCoのセミナーや勉強会などを全国で幅広く実施した。