ダシの旨味を効かせた醤油味に、香りのいい刻み海苔のアクセントが受け、ロングセラーとなった

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オレンジと緑のしま模様のパッケージでお馴染みの「おにぎりせんべい」。製造するのは、三重県伊勢市のメーカー「マスヤ」だ。同社は1965年に、伊勢名物として有名な「赤福」の10代目当主が、「マスマーケット(一般市場)に挑戦したい」と起業した。「地域限定から、より広く展開できる商品を」と行き着いたのが“せんべい”だった。

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せんべい作りが盛んな地域から職人を招いて技術指導を受けるなど、4年の開発期間を経て、「おにぎりせんべい」が誕生した。当時、せんべいは丸や四角い形が主流だったが、「三角形があってもいいのでは」と三角形に。原料が米ということから“おにぎり”を名前に入れた。

硬いせんべいが多かった中、ソフトな食感で差別化。そして、ダシの旨味を効かせた醤油味に、香りのいい刻み海苔のアクセントが受け、ロングセラーとなった。 

ちなみに、製造チームリーダーの森田誠一さんは、食感の決め手について「各工程での水分調整が決め手になっています。サクサクで口溶けのいいせんべいにするため、水分のコントロールに細心の注意を払っています」と話す。

東海エリアではお馴染みの商品だが、東海以西の西日本に比べると東日本での知名度がぐんと低いという課題も。現在、それを打破すべく、さまざまな企画を進行中。全国で愛される菓子を目指す。【ウォーカープラス編集部】