Doctors Me(ドクターズミー)- 【YOSHIKI 人工椎間板置換手術】頚椎椎間孔狭窄症とは

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X JAPANのYOSHIKIさんが、米国時間2017年5月16日にロサンゼルスの病院にて、頚椎椎間孔狭窄症による頚椎人工椎間板置換の手術を無事に終えました。(参考)

頚椎をよく動かすスポーツをしている人などがなりやすい、頚椎椎間孔狭窄症とはどのようなものなのか、医師に詳しく解説していただきました。

椎間孔とは?


手足を動かしたり、手足の感覚を脳に伝える神経が脊髄から出るために、椎骨と椎骨の間に空いている穴が椎間孔です。

椎骨


首から背中を通っている脊椎(せきつい)の骨のことを、椎骨(ついこつ)と言い、首の椎骨を頸椎(けいつい)、胸の椎骨を胸椎、腰の椎骨を腰椎と言います。

椎骨は輪っかのような形をしており、輪っかの真ん中には脊髄(せきずい)や髄液が通っています。椎骨と椎骨の間にはクッションのような椎間板が入っており、これがある程度柔軟性があるために、首や背骨を前後左右に曲げることができます。

頚椎椎間孔狭窄症とは?


椎間孔は骨と骨の間にあり、周りは骨をつなぎ止める靭帯で覆われていることにより、下記のような状態になることがあります。

・椎間板がすり減って骨と骨の間の空間が減る
・椎間板の位置がずれて椎間孔にはみ出す(ヘルニア)
・靭帯が分厚くなる
・骨自体が折れたり容積が減る

このような条件により、椎間孔が狭くなることを頚椎椎間孔狭窄症と言います。

頚椎椎間孔狭窄症の原因


頸椎をよく動かす運動や職業、加齢による骨・椎間板・靭帯の変化などが原因となります。

頚椎椎間孔狭窄症の症状


椎間孔を通るべき神経が圧迫され、体の筋肉を動かす指令がうまく伝わらなくなって筋力が落ちたり麻痺がおこることもあり、体から脳に伝わる感覚が異常になってしびれや痛みが生じることもあります。

また、頸椎あたりで脊髄から出る神経は、肩や腕、手の運動や感覚を司っていますので、その領域の運動がしにくくなったり、しびれや痛みが生じることも考えられます。

椎間孔が狭くなるような姿勢を取ったり、体を使いすぎることで症状が悪化し、椎間孔が広くなるような姿勢を取って休むと症状が改善します。

頚椎椎間孔狭窄症の検査方法


レントゲンやCT・MRIで頸椎の状態を確認します。CTは骨をよく映し出しますが椎間板や靭帯、神経は精密には映し出しません。逆にMRIは椎間板・靭帯・神経の様子が良く分かりますが、骨はあまり得意ではありません。

そのため両方の検査が必要になる場合が多いです。脳梗塞でも似たような症状が出ることがあるため、脳もCTやMRIで検査する場合があります。

頚椎椎間孔狭窄症の治療方法


脊髄や神経に大きなダメージがない場合


■ 薬の投与
・鎮痛剤
・筋肉の痛みを取る薬
・神経の再生をうながすビタミン剤
・血流を改善する薬

■ 牽引治療
骨と骨を引き離すような方向に体を引っ張る

■ 電気治療
筋肉に電気を通して痛みを和らげる治療

■ ブロック注射
痛みが強い場合、神経付近に針を刺して麻酔薬を注入する

神経への圧迫が強い場合


上記の治療が効かない場合や、神経への圧迫が強いは手術を検討

頚椎椎間孔狭窄症による人工椎間板の置換手術


手術方法の一つが人工椎間板への置換手術です。X JapanのYOSHIKIさんはすでに頸椎の一部を切除したり、椎間孔を広げる手術を受けておられ、それでも十分な改善がなかったため、今回人工椎間板手術を受けられたようです。

人工椎間板は金属などで作られた器具で、これを頸椎の間に埋め込みます。10年ほど前から世界的に使用されていますが、日本では現在人工椎間板を使った手術は行われていません。今後認可される可能性はあります。

手術による後遺症の可能性


手術自体に出血や感染、傷がうまくふさがらないといったリスクがあり、手術中に脊髄や神経を傷つけることによる後遺症も考えられます。

また、今までに積み重なった神経へのダメージが大きければ、椎間孔が広がっても、しびれや動きづらさが残る可能性もあります。

最後に医師から一言


人間の頭はボウリングのボール程度の重さがあり、それを首で支えているため、特に姿勢が悪かったり、激しく首を振ることがあると、骨や神経に影響が出ます。

腕にしびれ・痛み・動かしづらさ・筋力低下がある場合、整形外科で診察を受けるようにしてください。

(監修:Doctors Me 医師)