イザベル・ユペール(Isabelle Huppert) photo : Getty Images

現地時間5月17日(水)に開幕したカンヌ国際映画祭。映画祭とオフィシャルパートナーの「ケリング」が主催する「ウーマン・イン・モーション・アワード」をイザベル・ユペールが受賞することが決定した。

「ウーマン・イン・モーション・アワード」は映画界で活躍する女性を称え、業界における男女平等の必要性を訴えるためのもの。このアワードの価値観を象徴し、この目的に貢献した人物が表彰される。またこの賞の受賞者が才能のある若い女性監督を選出する「ヤング・タレント・アワード」も設けられている。今年、このアワードの目的に貢献した女性として選ばれたのはイザベル・ユペール。そして女性監督にはマイサルーン・ハムードが選ばれた。

「ケリング」の会長フランソワ=アンリ・ピノーは「イザベルは多岐にわたる作品を選び、クリエイティブな大胆さを持った女優として世界的に賞賛されています。彼女は女性であることが依然として大きな挑戦である状況において、正しく評価されている素晴らしい才能の持ち主です」と賞賛。イザベルは「物事の進歩はとてもゆっくりであり、これ以上進歩が必要なくなることは決してありません」とコメント。さらにマイサルーンの作品について「彼女が描いている自由な精神を持ち喜びに満ちた女性たち、解放されたいという欲望と時に彼女たちを押さえつける伝統との間で引き裂かれている女性たちは、現代における真のヒロインです」と語った。

この「ウーマン・イン・モーション・アワード」の表彰式は5月21日(日)に行われる。イザベルはもちろん、マイサルーン・ハムンド監督の今後にも注目していきたい。

text : Yoko Nagasaka