調理法を工夫して日々の食事に取り入れたい

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【主治医が見つかる診療所】(テレビ東京)2017年5月15日放送
「『腸内フローラ』」を改善して若返ろう!」

「腸内フローラ」が注目を浴びている。腸内にある細菌のバランスが、体調や脳のはたらきにまで影響するとの研究も進んできた。

近年発見された新たな腸内細菌のなかには、肌がきれいになり、がんの予防にもつながる可能性を持つものが出てきた。この「若返り菌」を増やすための食材が、実は身近なところにあるのだ。

「食べてやせられる」食材

松田病院(静岡県)の川上和彦医師(消化器外科)が研究している「若返り菌」は、「エクオール産生菌」というもの。大豆イソフラボンを分解してエクオールという物質を作り出す菌だ。エクオールは女性ホルモンと似た働きをする。更年期障害の軽減や骨粗しょう症予防、がん予防の可能性があると分かってきた。人によってエクオール産生菌の数や活性度は違うが、数を増やしたり菌を活発化させたりする可能性はあるという。

スタジオでは心療内科・姫野友美医師が、「腸内細菌を増やす食べ物をしっかりとるとよい」と促した。エクオールの原料は大豆イソフラボンなので、まずは大豆製品を摂取したい。それから海藻や野菜、きのこ、木の実といった食物繊維、さらに発酵食品を勧めた。

番組では、食べてもやせられるうえ、若返り菌を増やしてくれる食材を取り上げた。寒天だ。神奈川県予防医学協会中央診療所の杤久保修医師によると、いわゆる「メタボ外来」でやってくる患者は「食べるのがやめられない」のが悩みだったため、「食べてやせられる」食材を探し続けたところ、寒天に行きついたという。

寒天は食物繊維が豊富だが、食物繊維には2種類ある。ひとつは不溶性食物繊維で、一般的な野菜に含まれる。腸の中で水分を吸収して膨らみ、腸の働きを促進して有害物質を吸着、排出する。もうひとつは水溶性食物繊維だ。これは海藻や納豆、果物に含まれ、血糖値の上昇やコレステロール値の抑制をもたらす。寒天は、不溶性と水溶性の両方の働きを兼ね備えている特殊性を持つ。しかもカロリーはほとんどゼロなのに、腹持ちがよく満腹感が長く続く。まさに「食べてやせられる」食材なのだ。

みそ汁に入れたり、玄米と一緒に炊いたり

番組ゲストの中で、エクオール産生菌の割合が低かった女優・沢田亜矢子(68)が、寒天を5日間続けて食べる企画にチャレンジした。

毎日2グラムの粉末寒天を200ミリリットルの水に入れ、加熱して溶かした後、製氷皿に入れて冷蔵庫で固める。1回で一気に食べても、3食に分けても構わない。

初日、沢田はまず「プレーン」の寒天を食べてみた。すると「味がない...」と渋い表情。そこで、固まった寒天の粒を数個コップに入れて、サイダーを注いで一緒に口にした。これが大成功。残り半分は、はちみつを足して食べた。

沢田「これだったら、大丈夫だ。軽いデザートのようにして食べられる」

自信がついた2日目からは、イチゴやミカンを切って「あんみつ」にしたり、「飲むヨーグルト」と一緒にしたりとあれこれ工夫。寒天を使ったアイデア料理にも挑戦し、バラエティー豊かな食べ方を実践した。

その結果、「寒天生活」を始める前はエクオール産生菌の割合は1.6%だったが、5日後には3.35%と倍増した。さらに「善玉菌」のビフィズス菌や酪酸産生菌も増加。結果を見て、腸内フローラの権威で理化学研究所の辨野義己博士は「楽しそうに食べていたのが素晴らしい」と絶賛した。

寒天の生産量で全国一を誇る長野県では、寒天を日常の食生活に取り入れている。細く縮れた「糸寒天」の生産者宅の昼食をのぞくと、水で戻しただけの糸寒天をみそ汁の中に入れて食べ、玄米に寒天を入れた「寒天ごはん」を炊いていた。ごはんは寒天効果で満腹感タップリだという。「いなりずし」の中身は、ごはんではなく長野名産のそばと糸寒天を入れていた。生産者の男性は、かつて体重が92キロまで増えたが、寒天を取り入れた食事にしたところ自然にやせていき、10年間で20キロの減量に成功したという。