連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第6週「椰子の実たちの夢」第39回 5月17日(水)放送より。 
脚本:岡田惠和 演出:福岡利武 視聴率:20.9%(ビデオリサーチ社調べ 関東地区)前日比↑


38話はこんな話


いよいよ時子(佐久間由衣)がテレビドラマのオーディションを受ける日が来た!

久しぶりに来ました、これ


時子の河原での発声練習(あめんぼ赤いなあいうえお)からはじまって、寮の食堂で、オーディションの予行演習をする乙女たち。
豊子(藤野涼子)がオーディションに詳しいところが、おもしろい。
愛子(和久井映見)がやることがないとむくれ、「久しぶりに来ました、これ」と、仕方なくみね子(有村架純)がまたまた気を使って、役割をひねり出す。

“オーディション”というお題で、15分間、登場人物の特性を生かした、おもしろエピソードを紡ぐところはさすが手練・岡田惠和だ。

演劇の基本を抑えている


時子がオーディションの予行演習をした3作品が、演劇ライターとしての筆者も納得の、基本を抑えていた。

チェーホフ作「桜の園」・・・ 「私の生活、私の青春」
泉鏡花「婦系図」・・・「別れろ切れろは芸者のときに言う言葉」
シェークスピア「ロミオとジュリエット」・・・「おおロミオ、あなたはなぜロミオなの」

ちなみに、「みんなの朝ドラ」では、チェーホフもシェークスピアに関しても言及しています。とりわけ、「ロミオとジュリエット」は「花子とアン」や「とと姉ちゃん」「澪つくし」にも関わりある重要な作品として紹介しています。チェーホフも「桜の園」と並ぶ名作「かもめ」について書いています。
それはともかく、みね子が時子の芝居になんだか感動してる顔がかわいかった。
オーディションについていって、高校の文化祭でやった「真夏の夜の夢」(これもシェークスピア)が時子の力で評判になったと励ますみね子にもほっこりする。


ただ、付き添いにもかかわらず、いやにおしゃれして、髪型まで変えておいるみね子がおかしい。
これはまさか、オーディションの付き添いのほうが、選ばれてしまうパターンではないよね? 時子が可哀想なことにならないことを祈る。

きょうさまって何者?


時子が、NHK に突撃した回にも出てきた、人気俳優「きょうさま」が再度登場。どっかで見た顔と思ったら、
演じている片岡信和は「新牡丹と薔薇」でドロドロ愛に巻き込まれる瀬尾役の俳優だった。
彼のホームページには、32、39、40話に出演と書いてあるので、あと一回は彼に会えそうだ。

今日の名言


「テレビとか映画とか、見ている人の数が違うだけで見てる人の気持ちは同じなんじゃないかなと思う」
みね子が時子を励ますために言った言葉。これはもう、テレビとか映画とかをつくっている人達の思い(願い、祈り)だと思う。
ただ、そのあとで、みね子が、「みんなをいろんな気持ちにさせることができる人なんだよ」と時子をさらにげましたとき、「同じ気持ち」と「いろんな気持ち」は矛盾してませんか? とほんのちょっとだけ、小姑つっこみをしたくなりました。
(木俣冬)