写真:ロイター/アフロ

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 16日、宮内庁は、秋篠宮眞子さまが国際基督教大学(ICU)在学時代の同級生、小室圭さんとの婚約の準備を進めていることを明らかにした。現在の皇室における眞子さま婚約の意味について、麗澤大学教授で憲法や法哲学が専門の八木秀次氏は、次のように解説する。

「今週19日に天皇陛下退位の特例法案が閣議決定される予定ですが、同法案の付帯決議に、女性宮家の創設という内容を入れるか入れないかが議論になっています。推測ですが、このタイミングでの婚約のご意向発表は、眞子さまご自身が女性宮家【編注:女性皇族が独立して営む宮家。結婚した女性皇族が皇室にとどまり、皇室活動を続けることができるとされる】の創設に反対のご意向を持たれ、少なくとも『私は女性宮家の当主にはなりません』『皇室から出ます』というメッセージの意味を持つものではないかと思います。
 
 眞子さまは、女性宮家の当主候補の最有力者です。その眞子さまが『私は女性宮家の当主を引き受けません』ということであれば、妹の佳子さまが受けられるか、そういうわけにはいかないと思います。そうなると皇太子殿下のご長女・愛子さま、あるいは三笠宮家系の女王さま方が対象になるわけですが、女王さま方については天皇陛下から見ると血縁も遠いので、女性宮家の対象者からは外れるだろうと思います。結果として、女性宮家の創設構想自体が、当事者が辞退されることによって全体として潰えたという事態とみることができます」

 また、今回NHKがスクープした背景について、八木氏は次のような見方を示す。

「聞くところによると、宮内庁長官も16日の昼の段階で報告を受けたということです。昨年7月13日の天皇陛下の生前退位のご意向発表と同じかたちでNHKがスクープ報道したということで、宮内庁よりも皇室のほうが先に動いたということだと思いますが、望ましいことではありません」

 そして八木氏は、眞子さまの婚約が今後の皇室に与える影響について、こう解説する。

「女性宮家の創設を急ぐべきだという議論が民進党あたりから出ていました。しかし、ご婚約の発表というかたちで、当事者である眞子さまが女性宮家の当主になることを辞退されているようにしか思えません。このような慶事に政争はなじまず、すなわち女性宮家の創設に賛成か反対かという論争に巻き込んではならないと思います。象徴天皇制度を機能させるためには、一定の人数以上の皇族の確保が必要であり、そのために女性宮家の創設という考え方があったわけですが、その前提が崩れたといえます。残された選択肢は、旧宮家の男系男子孫の皇籍復帰、これしか確保の道はなくなってきたということです。眞子さまのご婚約発表は、今後の皇位継承問題に直結することだとみています」

 皇位継承問題をめぐる議論が、待ったなしの状況といえよう。
(文=編集部)