江沢民元国家主席が電話した意図は

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 中国の江沢民元国家主席(90)が5月10日、上海市実験学校の創設30周年を記念して、自ら同校の校長に祝賀の電話をかけていたことが分かった。香港メディアはこのところ、江氏が4月中旬に脳卒中で倒れ、下半身不随に陥っていると伝えており、今回の電話は自らの健在を誇示する狙いがあるとみられる。

 同校は1987年、上海市政府が創設したもので、江氏は当時、上海市トップの市党委書記を務めており、同校に題字を贈っていた。

 祝賀の電話については、同校の徐紅校長が10日、創設30周年記念の集会で、数千人の出席者を前にして、「今年91歳の江沢民先生が電話で、『今日の記念日には参加できないが、先生や生徒によろしく伝えてほしい。創設30周年おめでとう』などと話していた」と説明したという。

 江氏は2015年9月に北京で行われた軍事パレードに出席したのを最後に、現在まで公の場に姿を見せておらず、この電話が本当ならば、間接的に江氏の健在が確認されたことになる。

 江氏については、香港誌「争鳴」最新号が病気説を報じている。それによると、江氏は4月17日夜、上海市の自宅で、脳卒中で倒れ、市内の病院に運ばれたという。

 中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では8日、「上海市内の華山医院付近の道路では厳戒態勢が敷かれて、周辺地域では交通整理が行われており、多くのメディアが張り込みをしている」などの投稿が相次いだ。

 このため、インターネット上では、江氏が入院したのは華山医院だという情報が拡散し、微博では「華山医院」がワード検索ランキングの1位となった。しかし、当局は同医院に関する投稿や情報をすべて削除し、「華山医院」は検索禁止になっている。

 これについて、ネット上では、「江沢民元主席は健在で、華山医院に入院していないのならば、検索禁止をする必要はないはずだ。それとも、本当は入院しているのだろうか」などと検索禁止措置を皮肉る書き込みも見られている。

 江氏については、香港のテレビ局や日本の一部報道機関が2011年7月の死亡説を伝えたが、同年12月には上海で開催された京劇俳優による歌唱大会を鑑賞したことが報道され、健在ぶりを示していた。