米国の市場調査会社、IDCがこのほど公表したインドのスマートフォン市場に関するリポートによると、同国では中国のスマートフォンメーカーが勢力を伸ばしており、最新のデータ(2017年1〜3月)で、中国勢の合計出荷台数が5割を超えたことが分かった。

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インドメーカーが苦戦

 この期間の中国メーカー合計出荷台数は、1年前の同じ時期と比べ142.6%増加、また、前の四半期(2016年10〜12月)と比べ16.9%増加し、その出荷台数シェアは51.4%になった。

 これに対しインド地場メーカーのシェアは1年前の40.5%から13.5%に低下した。

 2017年1〜3月のメーカー別出荷台数のシェアを見ると、韓国サムスン電子が28.1%で首位を維持し、これに中国シャオミ(小米科技)が14.2%で次いだ。そして、このあと、中国ビーボ(維沃移動通信、vivo Mobile Communication)の10.5%、中国レノボ・グループ(聯想集団)の9.5%、中国オウポ(広東欧珀移動通信、OPPO Mobile Telecommunications)の9.3%と続いている。

 これに先立ち、IDCが公表していた昨年7〜9月の上位5社は、サムスン、レノボ、インドのマイクロマックス ・インフォマティクス、シャオミ、インドのリライアンス・ジオ・インフォコムの順で、インドメーカーは2社入っていた。

 ところがその翌四半期の昨年10〜12月になると、顔ぶれは前述のようになり、インドメーカーは初めて同国の出荷台数ランキングのトップ5から外れた。この時点における中国メーカーの出荷台数シェアは46%だったが、この1〜3月はこの比率がさらに伸びたというわけだ。

(参考・関連記事)「中国のスマホメーカーがインドで勢力拡大」

 IDCによると、インドの地場メーカーは1〜3月に新たな低価格端末や、中価格帯端末を発売し、巻き返しを図った。だが、中国メーカーとの熾烈な競争に遭い、厳しい局面を迎えた。インドメーカーは今後数四半期もこうした難題に直面し、状況はさらに厳しくなるとIDCは予測している。

回復が見られたインド市場

 今年1〜3月におけるインドのスマートフォン出荷台数は、2700万台となり、1年前の同じ時期から14.8%増加、前の四半期から4.7%増加した。

 同国のスマートフォン出荷台数は、昨年10〜12月時点で2580万台だった。これは1年前からほぼ横ばい、前の四半期から20.3%減。好調だった7〜9月の反動や、高額紙幣廃止に伴う消費の落ち込みが主な要因となり、市場は振るわなかったが、1〜3月は回復が見られたと、IDCは報告している。

製品のスペックが向上

 なお、インドでは中国メーカーが台頭したことで、製品のスペックが向上したとIDCは指摘している。例えば1〜3月に出荷されたスマートフォンの94.5%が4G通信対応となり、ほぼ50%が1300万ピクセル以上のカメラを搭載するようになった。

 またディスプレーサイズが5インチ未満の端末の比率は、1年前の40.3%から21.2%に低下している。これに伴い1年前に131ドルだった端末の平均販売価格は、155ドルに上昇した。

筆者:小久保 重信