オープンソースの3DCGソフト「Blender」のアニメーションスタジオであるBlender Animation Studioが、全編をBlenderで制作したCGアニメ映画「Agent 327: Operation Barbershop」の予告編を公開しました。

Agent 327: Operation Barbershop

https://agent327.com/

「Agent 327: Operation Barbershop」の予告編は以下から見ることができます。

Agent 327: Operation Barbershop - YouTube

街を歩く1人の男が、とある理髪店の中の様子をうかがっています。



男は腕時計からアンテナのようなものを立て、「こちら327。これから中に入る」と報告。何らかの組織に属するスパイであることがわかります。



その様子をうかがうトラック運転手は一体何者なのか……?



327が理髪店に入ると、中は無人の様子。



さっそく壁をコンコンたたいたり……



本棚の本を調べたりと、スパイらしい行動をとっています。



そんなめちゃくちゃ怪しい行動を取る327を見つめる1人の男



それは理髪店の店主でした。



慌てて体裁を取り繕い、散髪をお願いする327。



店主がいなくなった隙に、整髪台を調べ始めます。



しかし手が当たってしまい、シェーバーの台を破壊。



理髪店の店主が整髪用のエプロンを用意していると、外で327を見ていたトラック運転手が忍び寄ります。



羽交い締めにされる店主



忍び寄る危機に全く気付かず、シェーバー立ての修復に必死な327。



エプロンをかけにきたのは謎のトラック運転手。首を絞められ327は絶体絶命です。



そこで327はイスの背もたれを倒して、強烈な頭突きでピンチを回避。





すかさず銃を取り出すも……



起き上がったトラック運転手に蹴り飛ばされてしまいました。



拳で応戦する327



しかし殴り飛ばされてしまい、木製の人形に激突。



すると衝撃で頭部のフタが開き、中から謎の赤いボタンが出現しました。



2人は理髪店にあるものを武器に激しい戦いを繰り広げます。



バリカンで追い込まれた327



あとちょっとのところで銃に手が届かず……



代わりに手にしたのはドライヤー。





銃弾を発射することはできませんが、鈍器の代わりにして運転手をボッコボコにすることに成功しました。



気を失った運転手の持ち物を調べると、出てきたのは「生きたまま捕まえたら10万フラン(約1100万円)」と書かれた327の写真。一体誰が327を狙っているというのか……?



写真に気を取られていると、意識を取り戻した店主が木製の人形に駆け寄り……



赤いボタンをポチッ。



すると327が立っていた床が抜け、謎の地下室に送り込まれてしまう羽目に。理髪店の地下には一体何があるのか?地下で327を待ち受ける何かについては、予告編を最後まで見るとわかります。



なお、Blenderを提供するBlender財団の姉妹組織であるBlender Animation Studioは、これまでにもBlenderを使って8作品のアニメーション映画を制作しており、2015年の作品「Cosmos Laundromat」では、SIGGRAPH Computer Animation Festivalで賞を受賞しています。これらの作品はクラウドファンディングプラットフォーム・Blender Cloudで資金を集めて制作されており、完成した作品はCreative Commonsライセンスで公開されています。

今回制作された「Agent 327: Operation Barbershop」は、1970年代のオランダのMartin Lodewijkによるコミックシリーズ「Agent 327」をBlenderでCGアニメーション化した作品で、Blender Cloudで集めた30万ユーロ(約3700万円)の予算で制作されています。今回制作された予告編は、10人のアーティストのチームによって1年以上の制作期間を経て公開されたとのこと。この作品の課題は「1970年代のコミックを3Dに変換すること」。まず、コンセプトデザインがオープンソースの2Dペイントツール「Krita」で描かれ、テストモデルをBlenderで作成し、オープンソースの画像編集ソフト「GIMP」でテクスチャしたそうです。

これらの制作状況の詳細はすべてBlenderのパブリックビルドにフィードバックされています。Blender Animation Studioは、最新バージョンのBlenderを使った作品を残していくことで、オープンソースのアニメーションのパイプラインになることを望んでおり、「Agent 327」では長編映画で使用できるワークフローを作ることが目的の1つとのことです。「Agent 327」の本編の公開時期はわかっていませんが、Blender Animation Studioは「無料のオープンソースソフトでハリウッドA級の映画を作り出す」という野望を持っており、今後の進展が期待されます。

Teaser for Agent 327: Operation Barbershop - blender.org - Home of the Blender project - Free and Open 3D Creation Software

https://www.blender.org/press/teaser-for-agent-327-operation-barbershop/