Doctors Me(ドクターズミー)- 【英 研究】痩せすぎ“マネキン体型”は医学的に不健康を示唆

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マネキンが着ていた洋服を自分が着るとイメージが変わってしまい、もっと痩せなければ…と感じた女性の方は少なくはないはずです。

しかし2017年5月3日、イギリスのBBCが「マネキン体型は不健康である」旨の最新研究を紹介しておりました。(参照)

今回は医師に、マネキンを実際の女性に例えたBMIと、痩せすぎた女性の健康リスクについて詳しく解説していただきました。

イギリスの最新研究


研究背景


医学的には痩せすぎである体型を理想的と思い込んでしまうことが、拒食症などの摂食障害に関係していることはよく知られています。

そういった思い込みを持つきっかけの一つがマネキンであるかもしれないという発表がありました。

研究結果


2017年に発表されたイギリスの研究(※1)で、目抜き通りの服飾店に飾られている男女のマネキンに関して、以下の研究結果が報告されました。

■ 女性体型のマネキン
もし同じサイズの人間がいるとすれば「医学的に痩せすぎで不健康」「痩せすぎのために月経がなくなる程度」と考えられる状態である。

■ 男性のマネキン
痩せすぎは10%以下でしか見られず、逆に非現実的なほど筋肉質な傾向もあり。

考察


マネキンを見慣れてしまうと、女性では自分の体型が太りすぎと考えてしまい、男性ではもっと筋肉をつけなくてはだめだと思わせてしまう可能性があるのです。

モデルやマネキン体型のBMI


BMIとは


痩せ・肥満の程度を表す指標として、BMI(body mass index)があります。

BMIの計算方法


体重(kg)÷身長(m)÷身長

例)
身長165cmで60kgの場合、60÷1.65÷1.65で22.0となります。

BMIの指標


■ 普通体重
・BMI:18.5〜24.9

■ 健康的な体重
・BMI:21程度

■ 美容体重
・BMI:20程度
(きれいに見える体重として知られています)

■ 日本のマネキン
・BMI:19程度
(Sサイズが着られるように細い体型に作られています)

これは165cmなら51.7kgであり、標準的なBMI=22に当たる60kgとは大きな隔たりがあります。

日本女性の理想体型は痩せすぎ?


アイドルやモデル、女優など、美しいと言われる女性のBMIは19を切っていることが多く、服もやせている方がシルエットがきれいになるように作られていることが多いです。

太っていることは自己管理ができない証拠と考えられることもあります。

痩せすぎ体型が及ぼす体への悪影響


死亡率が高い?


日本人女性の死亡率は、BMIが23〜25の小太り体型で一番低く、痩せすぎのBMI19未満では、BMI30以上の肥満よりも死亡率が高いと報告されています(※2)。

胎児へのリスク


妊娠中の栄養失調は胎児のDNAに影響を及ぼし、生まれてから糖尿病などの生活習慣病や、統合失調症などのリスクを増やすとされています。

第二次世界大戦中、オランダの食糧難から飢餓状態になった妊婦から生まれた人たちについて、長年にわたって研究した結果が報告されています(※3)。
胎児のときに栄養が足りないと、脂肪やカロリーを貯めこむように体の仕組みが変わってしまうと考えられています。

近年日本でも、生まれた時に体重が少ない赤ちゃんが増えており、その原因の一つに妊婦の栄養不足や痩せすぎがあるのではないかと考えられています(※4)。

貧血や骨粗鬆症


痩せすぎの人は、貧血や骨粗鬆症にもなりやすいと考えられます。

痩せすぎな体型を改善する方法


食べるエネルギーを増やし、出ていくエネルギーを減らすことに尽きます。

簡単な栄養学の知識を身に着け、自分の普段食べているもののエネルギーを把握しましょう。

エネルギーの目安


■ 炭水化物とタンパク質:1g=4kcal
■脂肪:1g=9kcal

アボカド、バター、揚げ物などで脂肪を摂取することが早道でしょう。

最後に医師から一言


痩せたいという人は多くいますが、逆に太りたいのに太れない、食べたくても胃もたれしたり下痢したりして十分食べられないという悩みも深刻なものです。

フランスではモデルに診断書を提出させ、痩せすぎではないことを証明することを義務付ける法律もできています。

まずは自分のBMIを知り、健康な体重を保てているかを確認しましょう。

(監修:Doctors Me 医師)