マリア・シャラポワ(ロシア)【写真:Getty Images】

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「ドーピングからの復帰にはワイルドカードは認められない」

 フランステニス連盟は今月開幕する全仏オープンのワイルドカード(主催者推薦枠)について元世界ランク1位でドーピング違反による資格停止処分から復帰したマリア・シャラポワ(ロシア)に与えない方針を決めた。同連盟のベルナール・ジウディセリ会長が「ドーピングによる出場停止からの復帰についてワイルドカードは認められない」との声明を発表。誇るロシアの妖精に対する毅然とした態度を英衛星放送「スカイ・スポーツ」電子版などもレポートしている。

 シャラポワは1年3か月に及ぶ資格停止処分を経て、4月にドイツで開催されたポルシェ・グランプリで復帰。その後、マドリード・オープン、BNLイタリア国際と出場したが、これらの大会で主催者推薦が与えられたことに批判が相次いだ。

 選手からも疑問視する声が上がり、元世界ランク5位で「妖精2世」と呼ばれたウージニー・ブシャール(カナダ)も痛烈に批判。「私はそれ(シャラポワの復帰)が正しいことだとは思わない。彼女はペテン師よ」と語ったことが大きな話題となっていた。

「道徳的な観点から例外的措置は許されない」、2年連続全仏欠場へ

 そして今回、フランステニス連盟は全仏オープンのワイルドカードを認めないことを発表。英衛星放送「スカイ・スポーツ」電子版は、ジウディセリ会長が「故障から復帰した場合にはワイルドカードは認められる。しかし、ドーピングによる出場停止からの復帰ではワイルドカードは認められない。私はマリアのメディアに対する影響力に感謝している。テレビ放映における期待にも感謝している。しかし道徳的な観点から反ドーピング規定を逸脱するものであり、それに対する例外的措置は許されない」と話したことをレポートした。世界ランク211位の同選手は自動的な出場資格は得られない状況で、2年連続の全仏オープン欠場が決まった。

 同メディアによると、ジウディセリ会長は「私はマリアにとても心苦しく思う。彼女のファンにもだ。がっかりしているだろう。彼女もとても落胆しているかもしれない。だが、これは私の責任であり使命だ。競技を高いレベルで保たなければいけない」とも話し、ドーピング違反に対する毅然とした態度を示している。

 一方、シャラポワはBNLイタリア国際のミリヤナ・ルチッチ=バロニ(クロアチア)との2回戦途中に、左太ももの負傷で途中棄権。記事によると、シャラポワは「左太ももの怪我で今日の試合を棄権したことを申し訳なく思う。重傷ではないことを確認するために、必要な検査を受けることになる。この特別な大会でプレーする機会を与えてくれた大会に感謝したい」と語っている。

 同選手はウィンブルドンの本戦出場権を獲得するために同大会で準決勝以上に進む必要があった。ウィンブルドンについては6月20日にワイルドカードでの本戦出場を認めるかどうかの判断が下されるという。