日本で広まった「おひとりさま」文化が韓国でも若者を中心に浸透しつつあるが、韓国の1人客は外食のシーンで壁にぶつかることがまだまだ多いようだ。写真はおかずが多く並ぶ韓国料理のテーブル。

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日本では男女問わず「おひとりさま」文化が浸透して久しい。特に都市部なら1人での外食は珍しくないし、最近では1人客のみを対象とした旅行商品も登場、女性の一人旅も以前と比べ間違いなくハードルが下がっている。「おひとりさま」志向は近年、お隣の韓国でも若者を中心に顕著となっており、「1人」を意味する韓国語「ホンジャ」から韓国版おひとりさまを指す「ホン族」の言葉も生まれた。しかし韓国・聯合ニュースの報道によると、この「ホン族」たち、特に外食のシーンでまだまだ壁にぶつかることが多いようだ。

韓国農林畜産食品部が昨年末発表した報告書「2016年 外食消費形態分析」によると、アンケート調査に応じた3000人余りの韓国国民のうち「1人で外食した経験がある」と答えたのは56.6%。また、彼らが1人で外食する頻度は月6.5回で、少なくとも週に1回は1人で外食していることが分かった。

しかし韓国国内の一人旅経験者は食事での苦労を語る。最近、慶尚南道(キョンサンナムド)南海(ナムヘ)を旅行したという会社員のパクさん(31)は、同地の春の味とされる「イワシの包み飯」を食べようと専門店7カ所に電話したが、いずれも注文は2人前からと言われ諦めた。同じく会社員のキムさん(29)も、地方で名物の「メウンタン(魚のアラなどを入れた辛いスープ)」を食べようとメニューに1人前の価格が書かれた店を選んで訪ねたものの、注文は2人前からで、2人前を頼んだとしても1人客は受け付けていないと断られてしまったという。

会社員のアンさん(30)は、「1人前の価格を貼っておきながら注文は2人前からというのは薄っぺらな商法。1人の消費文化が広がっているのだから、飲食店もトレンドに合わせて変わってほしい」と話す。

記事はまた、1人客専用のラーメン店や焼き肉店があり、サラリーマンの一人酒も珍しくない日本の「おひとりさま文化」について紹介、「韓国も1人文化を尊重し認めていくべき」とする専門家の意見を伝えた。

この記事には韓国の30〜40代のネットユーザーから多数のコメントが寄せられているが、指摘に反して飲食店の肩を持つ意見が目立ち、「自営業をやった身からすると、店の対応も理解できる」「自営業者はボランティアじゃない。もうからなければ売らないのは当然」「メウンタン1人分なんて、ちょっと無理を言い過ぎだと思う」といった声が多くの共感を得ている。

また、「日本のようにおかずごとに代金をもらうならできるさ。韓国のおかずは無料でお代わり自由が基本だから難しいよ」「日本はうどんや牛丼、トンカツと、ほとんどの料理におかずが付かないから1人客に合ってるんだよね」と日本とは事情が違うと主張する声や、「日本だって焼き肉や鍋を1人前で出してくれる店はほとんどない」との指摘も。

一方で、「1人客向けの店がたくさんできるといいな」「韓国でも5、6年後にはホン族を無視できないようになる」といったコメントもあった。(翻訳・編集/吉金)