自動ブレーキに車線キープ…  クルマの安全システム充実で、事故時には全損扱いが増える?
最近のクルマには多数の先進安全システムが搭載されている。そのテクノロジーとは、衝突を回避または事故から生還する助けを意味する。しかし、そうしたシステムの拡大が、意外な結果を招いているという。先進安全システム搭載車で衝突事故に遭うと、保険会社は全損扱いにすることが多いというのだ。

自動車メディア『Automotive News』が、米国テキサス州ダラスに拠点を置く保険会社Risk Theoryの副社長Bob Tschippert氏へのインタビュー記事でそう伝えている。この中で同氏は、こういったシステムは事故後の修理や交換が高額になるため、全損で処理する傾向があると指摘した。

「昔は、前方での衝突なら、損傷するのはエンジンもしくはフロントエンドだった。それが今ではいくつものエアバッグがあり、1,000ドル(約11万円)〜4,000ドル(約46万円)の費用が掛かる。さらにフロント部に搭載された全てのセンサーを合わせると、修理すればかなりの金額を要する」とTschippert氏は語っている。

搭載されるエアバッグ数の増加と、現代のクルマに装備された最先端センサーの数々、例えば歩行者保護、緊急ブレーキ、レーンキープ、アダプティブクルーズ、パーキングエイドなどの機能を考えれば納得がゆく。

また、この記事ではタカタ製エアバッグの大量リコールが一因となっているとも伝えている。エアバッグの交換待ちのクルマを、保険会社は事故損傷車と格付けする傾向があるという。

こうした全損計上する傾向で一番得をするのは、クルマの所有車でも保険会社でもない。もちろん、事故車オークションの主催者である。

By Greg Rasa

翻訳:日本映像翻訳アカデミー