LINEなどのメッセージアプリは、いまや定番のアプリとして多くの人に利用されている。しかし最近では、「悲しすぎる」メッセージアプリが流行の兆しを見せており、「何のために使うんだ…」「余りにも寂しい」と話題になっているのだ。

出典画像:iTunesストア「妄想ちゃっと。」より

 

「自給自足で」友達を増やす!?

話題になっているのは、「妄想ちゃっと。」というアプリ。「iTunes」のアプリ情報には、「自分で作成した架空の友だちと、登録したキーワードで妄想上の会話が楽しめます」とさっそく悲しげな説明文が。このアプリは自分で友達を設定し、その架空の友達とメッセージをやり取りできるというシステム。アプリの説明には、「『自給自足』で好きなだけ友達を増やそう!」という説明があり、これが「自給自足って…」「強烈なキャッチコピーすぎる!」と話題を呼んでいる。

 

架空の友達は、名前や自己紹介文、さらにプロフィール写真も自由に設定でき、「LINE」の友達一覧とそっくりな画面に彼らを登録することが可能。メッセージは、例えばこちらが「おやす」という文字列を含むメッセージを送れば、友達が「おやすみ」と返してくれるという具合だ。自分の送るキーワード、相手の返答ともに自由に追加できるので、理想のやり取りを実現することができそう。

 

このアプリのレビューには「好きな芸能人とほんとに会話してるみたいです」「めっちゃ良い!」という評価が並ぶ一方で、「面白いけど悲しくなる」という声も。「大切な何かを代償にしている気がする」と言いつつ星5つの最高評価を付けているユーザーもおり、虚しさを感じつつも楽しんでいる人が多いようだ。

 

なお、ネット上では「チャット通知が来まくってるリア充アピールするために使うのかな?」という声も上がっているが、残念ながら通知画面には「妄想ちゃっと」としっかり表示されてしまうので、「普通のチャットに見えるようなアプリ名よろしくお願いします」とのレビューも付けられている。

 

「架空の相手とやり取り」には需要があるのか

架空の相手とやり取りするアプリとしては、少し前に流行した「妄想電話」が有名。ほかには、自分側と相手側両方のメッセージを自分で書くことができる「チャットノベル」というアプリも「好きなキャラと話してる感じがして最高!」と評判だ。

 

それ以外では、芸能人や企業のLINE公式アカウントに「暇なときに話しかける」という人もいるよう。特にケンタッキーフライドチキンのアカウントは、カーネルおじさんが「フォッ フォッ」「若いのぅ」「わしもじゃ〜っ」などと個性的な自動返答をしてくれることもあり、人気を博していた。

 

最近では、LINEで会話ができる人工知能「りんな」が話題になったりと、意外と需要のありそうな架空のメッセージ。「妄想ちゃっと。」の今後の進化にも期待したい。