トランプ政権への警戒感がドル売りに拍車、5月17日のドル円為替

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 1ドル114円を割り込んだドル円は一向に戻る気配がなく、ついに1ドル113円を下回り、17日9:40(すべて日本時間)ごろには1ドル112円49銭をつけた。先週のドル高のトレンドが一転、ドル売りの流れだ。大きな要因はトランプ大統領にあるだろう。

 5月16日に発表された経済指標はドル売り、ドル買い両方の材料となった。21:30に発表された4月住宅着工件数は117.2万戸。事前予想の126万戸、前月の120.3万戸を大きく下回った。住宅建設許可件数も事前予想を下回り、住宅建設の先行きにも暗い影を落とした。ドル売りの材料となっている。

 22:15に発表された4月鉱工業生産は+1.0%と事前予想の+0.4%を上回り、3年ぶりの大きな伸びをみせた。4月設備稼働率も76.7%と事前予想の76.3%を上回り、こちらはドル買いの材料となっている。アトランタ連銀も4月から6月にかけてのGDPの成長予想を3.6%から4.1%に引き上げている。手ごたえは感じているのだろう。

 しかしドル売りの傾向は強まっている。これは朝鮮半島の緊張感によるものではないし、アメリカの経済状況によるものでもない。トランプ政権への不透明感、警戒感からのリスク回避の動きである。これまでもそうであったが、トランプ大統領の言動は為替相場を大きく左右する。一番大きな変動要素といってもいいだろう。これを果たしてどこまで意図的に行っているのかという憶測は置いておくとして、トランプ大統領の機密漏えいのニュースがいよいよ真実味を帯びてきたのだ。ワシントンポストに続き、ニューヨークタイムズが「イスラム国と戦いに関してロシア側の取り組み強化のためにイスラエルに情報を伝えた」と発表したのだ。前FBI長官解任についても納得できる説明をしていない。

 5月17日1:50ごろトランプ大統領は、エルドアン・トルコ大統領を迎えてのコメントを発表したが、心境はそれどころではないはずだ。円高の余波は日経株価の下落にもつながっている。トランプ大統領がどこで歯止めができるのかに注目が集まっている。