森友学園校舎建設時に深部から掘り出した土壌

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 森友学園への国有地払い下げの問題で、撤去費用8億円とされたごみは存在せず、国が約2万トン存在すると算定した計算や根拠に間違いがあることを4月12日付当サイト記事『【森友問題】地中深部ごみは「存在しない」との報告書…8億円値下げは計算の間違い』で指摘した。今回は改めて、建設工事の過程で国の算定通りにごみが出てきたのかを調査した。

 撤去費用8億円相当のごみの存在疑惑について、国会質疑での答弁や国が保有していた資料などをもとに、月刊誌「紙の爆弾」(鹿砦社/5月号)や当サイト記事でこの問題を筆者は、報告した。その後、籠池泰典元理事長夫婦と財務省との打ち合わせ時の録音で明らかとなった「特例発言」がテレビや新聞でも取り上げられ、土地売却価格の妥当性や安倍昭恵首相夫人の関与などが、再度焦点化しつつある。

 また、インターネット上でも橋下徹元おおさか維新の会代表が「国民は納得するか?森友問題ゴミ廃棄費用8億円の根拠」(4月12日)と発言し、民進党の玉木雄一郎衆議院議員も「8億円値引きの根拠『新たなゴミ』はなかった?」(同13日)と発言している。

 8億円の値引きは、1回目のごみ撤去(撤去費用:1億3176万円)が終わった後、近畿財務局と大阪航空局が森友学園から深部に新たにごみが見つかったという報告を受けて現地調査を行い、深部のごみ量を算定して2回目のごみ撤去費用として値引いたものである(図表1参照)。

 国の算定では、森友学園の全敷地(8770平方メートル)の約60%に当たる敷地(5190平方メートル)の深部に埋まっていたごみ量は約2万トン(1万9420トン)で、その処理費用分の約8億円を値引き、最終的な売却価格を1億3400万円とした。

 売却に当たって国と森友学園は「瑕疵担保(免責)契約」を締結し、のちにごみ量の増減が判明しても、追加費用は発生しない取り決めになっている。そのため、国が算定した約2万トンのごみが実際にあったのかという国会での質問に対し、売却側の国はごみが実際にどのように処理されたのかは把握する立場にもないと逃げ続けている。

 では売却を受けた森友学園側は、深部に存在するとするごみの撤去作業(2回目)のなかで、約2万トンのごみをどのように処理したのか。もしごみがなければ、値下げ分が丸々儲かったことになる。もちろん、儲かるのは森友学園側なのか、ごみの処理を請け負った業者なのかはわからない。

 しかし、ごみがなかったでは、この問題は済まない。籠池元理事長が「神風が吹いたように」と語るように、森友学園側にとってのこの大きなおまけは、一方で、国が約8億円を値引いた根拠を覆すものであり、背任罪その他の犯罪に直結することになる。

 では、存在しない約2万トンのごみは、校舎建設に当たってどのように処理されたのか。

 今回、事実を示す資料や写真を分析した結果、1回目の撤去によって掘り出した生活ごみを、深部の2万トンの地中ごみと偽り、深部にごみがなかった事実を覆い隠そうとしていたことがはっきりしてきた。

●1回目のごみ撤去は、有害汚染物の除染と並行して行っていた

 今回入手した資料は、第1回目の撤去に関する下記の2点の報告書であるが、写真情報と合わせてみるとさまざまなことがわかってきた。

(1)汚染物の処理を完了したという報告書(その工事の工程表)(※1)
(2)用地内に埋設されていた埋設ごみを、その種類ごとにどの事業者が運搬し、どこで埋め立て等の最終処分したのかを示すマニフェスト報告(※2)

 この2点の資料は、いずれも豊中市へ提出されたもの。提出者は、森友学園の第1回工事を請け負っていた中道組である。

 1回目のごみ撤去は、森友学園が賃借契約によって用地を借り受けていた時、2015年7月から行われた。同土地には有害物質(ヒ素と鉛)による汚染箇所が5カ所あることが、13年4月9日に所有主である大阪航空局から届けられていた。届けを受けた土地は、利用時には汚染除去工事の届け出が必要な「形質変更時要届出区域」となり、除染工事の後には完了報告書を提出する必要が土壌汚染対策法に明記されている。入手しひとつは、その報告書である。

 一方、この土地には約3メートルの深さまでの浅い部分に、コンクリートや木くずに加え、ビニール、靴などの生活ごみなどが68カ所にわたって埋まっていた。10年の「地下構造物状況―報告書」(※3)で報告されていた。そのため、森友学園はこの土地を借地した上で、校舎建設に当たってまず有害物によって汚染されている土壌を取り除き、汚染されていない通常の土壌と入れ替え、なおかつ同土地に埋設されているごみ・廃棄物を取り除く作業を並行して行っていた。いわゆる整地作業・基盤整備作業である。

 事実整理について混乱している報道も多いが、その要因は、ごみの撤去費用の支払いが2回にわたって行われているということと、2回の撤去費用の支払い形態が異なっていたことにある。1回目は、実際に撤去作業を行ったうえで事業執行者である森友学園が、立て替え払いをして請求したものであり、2回目は、国がごみ量を約2万トンと見積もり算定した上で土地の売却価格から差し引いて支払ったものであること。つまり、2回目は、実際に約2万トンのごみを撤去したわけではないという点が、要因として考えられる。

 その上に、1回目は土地除染作業と埋設ごみ撤去作業が並行して行われていたため、混乱に拍車を掛けた。

※1:形質変更届け出区域に係る土地完了報告書(平成27年10月16日)
※2:廃棄物処理法に基づく産業廃棄物管理票の報告書(平成28年5月2日)
※3:平成21年度大阪国際空港豊中市場外用地(野田地区)地下構造物状況調査業務 報告書(OA301)平成22年(2010年)1月 国土交通省大阪航空局 大和探索技術株式会社

●1回目は、汚染土壌は約1000トン、埋設ごみは約950トン

 今回入手した記録によれば、1回目のごみ撤去工事は15年末には終わっていたが、そのなかで撤去された生活ごみは、学園用地の区域外には持ち出されていないことがマニフェスト報告(※2)からわかった。この1回目の工事は「(仮称)森友学園小学校新築工事に伴う土壌改良他工事」と名付けられ、大きくは土壌汚染対策法と廃棄物処理法によって次の手続きが取られていた。

(1)土壌汚染対策法(第4条)によって、校舎建設は法で定めた3000平方メートル以上(深さ50センチメートル以上)の掘削をすることになるため、届け出を出す必要がある。(工事によって、砂埃などを舞い上げ、周辺住民から問い合わせがあった時に、自治体が答えられるようにしておく)

(2)一方、その用地が有害物によって汚染されていた時には、土壌汚染対策法(第12条)によって、その除染のための手続きを取り、完了した時には報告書を出す。

(3)さらに工事の過程で、その土地に埋設されているごみが見つかった時には、そのごみの種類を記載した上で、どこに処分したのかの報告書をつくる(こうして不法な保管・放置や投棄を防ぐ)。以上(2)と(3)の定めによって、上記の今回入手した2つの報告書が提出されていたことがわかる。

 その結果、全体日程(15年7月23日〜同年11月30日)の期間内で、以下の動きが生じた。

・汚染土壌の除去作業は、「土壌汚染対策工事」として同8月17日から9月7日にかけて行われ、対象面積471.875平方メートルから、汚染土壌を667.05平方メートル、1088.63トンが同土地の区域外に排出されたと報告されている。そしてその汚染土壌は、汚染土壌を浄化する設備を持つ株式会社チョウビ工業の伏見工場で、浄化等処理をしたという報告書が添付されていた。

・一方、埋設ごみの撤去については、「地中埋設物処理工事」として、この汚染土壌の除染作業の後、同年9月14日から同年11月10日頃までの計画で行われ、先のマニフェスト報告では、埋設ごみ合計952.6トンは処分場に運ばれている。内訳は下記のとおりである。

・建設汚泥         6.6トン
・アスコン破片       10トン+20トン    計30トン
・コンクリート破片     350トン+340トン  計690トン
・建設工事の木くず     214.5トン
・管理型建設系混合廃棄物  12トン  
合計            953.1トン
  
 以上のように、1回目のごみの撤去工事は有害汚染物の除染作業と並行して行われ、汚染土壌は約1000トン、埋設ごみは約950トン処理・処分し、森友学園はこの立て替え払い分として国に請求し、1億3176万円の支払いを受けている。

 1回目のごみの撤去は15年11月30日には終了していたが、廃棄物処理法に基づくマニフェストでの報告は1年に1回であるため、その報告は翌16年5月2日付で行われていた(提出の受付は6月7日)。

 ところが、提出されたマニフェストを見ると、処分した廃棄物は「建設汚泥」「コンクリート破片」「建設工事の木くず」「管理型建設系混合廃棄物」であり、いわゆるビニールくず、靴、などの生活ごみは含まれていない。先の「地下構造物―状況」報告書(※3)によれば、森友学園が賃借していた用地の浅い3メートルまでの土中には、コンクリートの破片などに交じって、68カ所中28カ所、約半分の箇所に生活ごみが混在していることが報告されている。コンクリート破片や木くずなどを約950トンも掘り出している以上、その際にそれら産廃ごみに交じって生活ごみを撤去したことに間違いない。

 同報告書によれば、土中のごみが土壌に占める割合は、多いところで平均して約50%、少ないところでは半分量以下とされている。すでに産廃ごみは土壌と仕分けしていることを考えると、生活ごみも土壌と仕分けして、生活ごみだけを用地内に放置していたと考えられる。

●深部から掘削した土壌にはごみは見当たらない

 写真1〜3は、いずれも1回目のごみの撤去工事を終えたのちに、本格的な校舎建設工事に入った後の工事中の様子を撮影したものである(※4)。写真2手前の森友学園の校庭部分には、掘り出した土壌がむき出しになった土壌の山が広がっている。シートをかけて養生している箇所は、経過からいって、1回目のごみ撤去でそのまま用地内に保管・放置された生活ごみである。残りの土壌がむき出しになっている部分は、2回目のごみ撤去工事による深部から新たに掘り出した土壌である。国が想定した8億円かかるとされた約2万トンのごみが、国の言う通りだとこの土壌の中に混入していることになる。

 写真1と写真2の撮影日は16年5月23日。写真1は、土壌の積み上げ部分の近接写真である。写真2は全景写真。これら写真撮影時は売却契約(6月20日)前だが、1回目のごみ撤去は終了し、いわば整地作業を終えたため、そのまま続いて校舎建設に入っている。森友学園から工事を請け負った事業者は、中道組から藤原工業に切り替わっている。なお同3月15日には、このごみの問題で森友学園籠池理事長、副理事長が財務省の田村室長に面談を求め(すでに録音テープ公表)、同3月24日には森友学園がこれまでの賃借から同用地を購入する希望を出していた。

 校舎工事は、校舎を支える基礎杭を打ったり、床に当たる部分の地面を深堀りし、その中空部分に鉄筋を地面に水平に升目状に組み込み、生コンクリートを流し、耐震と耐湿防止の基礎工事を行う。高層建築物の場合、地下室等もつくられることがある。

 この校舎建設工事に伴い、掘り出された土壌が写真手前の校庭に積み上げられている。国が深部には存在するとした約2万トンのごみが埋まっている場所の土壌は、この校舎建設工事で掘り返される予定であり、掘り返された土壌には50%以上のごみが混入していたはずであった。実際にはどうであったか。

 写真3は撮影が16年8月7日であり、外見上も工事が進んでいることがわかる。写真2より2カ月半後の写真である。校舎の左側部分には、鉄骨の梁などの校舎の枠体がつくられている。真ん中から右側の部分は、基礎工事を済ませて、校舎部分の枠体と結合する結合部が見える。そのため、この時点では2回目のごみ撤去のための深部からの土壌掘削は、ほぼ終えているとみてよい。掘り出した土壌は校庭に追加的に積み上げられている。その上、これまでむき出しにしていた土壌の積み上げ部分にもシートが被せられている。先の資料とこの写真から、次の3つのことがわかる。

(1)1回目のごみの撤去に関して撤去された生活ごみは、学校用地外に持ち出されていないため、用地内で保管・放置していた場所は、全景の状態からいって写真2の手前部分の青いビニールシートで隠されている部分に積み上げられていたと考えられる。

(2)したがって、写真1や写真2のむき出しの状態で積み上げている土壌は、2回目のごみ撤去に伴う深部から掘り出した土壌である。全体の工事の様子から、掘り出した土壌をそのまま積み上げている。

(3)写真1及び写真2、そして写真3の土壌の山を見ると、深部から掘り出した土壌は、ごみの混入の様子はない。50%以上もごみが混入していれば、外見上からもわかるはずである。

※4:いずれも木村真豊中市議が撮影。

●撤去費用8億円に相当するごみがない

 森友問題の核心部分である国有財産払い下げの不当性については、下記の3点を指摘してきた。
  
(1)もともと同じ計画用地の購入価格について、森友学園と豊中市の間で10倍以上も差がある点。この点は自由党の森ゆうこ議員が航空写真で隣接する土地を示し、同一計画地であることを一目でわかるように示した。この点だけでも、今回の払い下げが疑惑に包まれていることがわかる。

(2)森友学園用地は、14年12月に地層調査が行われ地盤調査報告書(※5)としてまとめられ、財務省がこの報告書を所有していた。その報告書では、3メートルを超える深部にはごみはなかった。一方、表土から約3メートルの深さまでは盛り土層で、コンクリートごみや木くず、生活ごみがみられた。それを超える深さは、1万年前後かかってつくられた堆積層となり、ごみは見られない。したがって、深部にはごみは存在しないということができる。

(3)そして国が約2万トンあると示した算定計算方式は、図表3のとおりであった。新たにごみがあるという深部土壌の容積を計算し、それにごみの混入率を掛けてその容積を求め、比重を掛けてごみの総量を約2万トンとしていた。これは下記の点で間違っている。

・深部に新たにごみが見つかったとしながら、9.9メートルの深部から掘り出す土壌は全体のわずか6%でしかなく、深部からごみが見つかったという報告に沿う計算式になっていなかった。

・すでに行っている第1回目のごみ撤去(深さ3メートルまで)を二重に計算していた。3メートルまでのごみはすでに撤去されていたことを考えると、計算式は「面積×(9.9-3)」もしくは「面積×(3.8-3)」で計算しなければならない。第1回目のごみ撤去で支払いを済ませているコンクリートのごみや木くずなどの約950トンは、明らかに2重計上されている。一方、1回目の算定から外した生活ごみは2回目の算定に入れ深部から掘り出したことにしており、滅茶苦茶な算定である。

・さらに土壌中のごみ混入率は「0.471」、約50%としている。しかしこれは1回目のごみ撤去がベースとしていた「地下構造物―状況」報告書で示された3メートルまでの浅い深さでの土壌に対してのごみ混入率でしかない。3メートル以上となる深部でのごみ混入率に関するデータは、上記(2)で指摘したように、ないのである。したがって、そのような混入率を示して計算すること自体、まったく根拠のないでたらめな計算である(なお計算式では、「0.471」に1.2をかけ、約60%混入していたことにしている)。

 今回の資料と写真が示した点、新たに深部から掘削した土壌にはごみの混入はなかったという点は、以上の分析結果から予測されたものではあったが、あらゆる点から2万トンのごみがなかったということ、したがって8億円の値引きはまったく不当・違法な措置であったことが改めて確認できる。

 なお5月10日付東京新聞は、『森友学園 土地8億円値引き ごみ直接見ず算定(国交省大阪航空局)』という記事を掲載した。国会では民進党の小川敏夫参議院議員の質疑に対し、国土交通省の佐藤善信航空局長は、8億円値引きの算定について、ごみがあった深さまで実際には確認せずに「工事関係者の話や、掘削機先端に廃材が絡み付いている写真があったことなどを『総合的に勘案し見積もった』」と答弁した。さらに小川氏は「廃材が絡み付いているとされる堀削機の先端の写真を示し『泥がついているだけだ』」(同記事より)と指摘し、9.9メートルまでごみがあった根拠はないことが国会審議で指摘された。

 一方、内閣府は、8億円の値引きについて国会議員の質問主意書に対し、次のように答えている。

Q(質問):86%の大幅な減額は、財政法に反していないか
A(答弁):適正な価格で譲渡され、財政法違反ではない

 自らごみの調査もせず値引きしていたにもかかわらず、それを「適正な価格で譲渡された」と答弁する。権威を盾にして居直る官僚たちの見苦しい対応にしか見えない。自ら嘘をついていたと謝罪し、責任をとるという対応がない限り、司法への訴えも含めて責任追及が必至となろう。いよいよ森友学園問題は最終盤を迎えつつある。

※5:「(仮称)M学園小学校新築工事 地盤調査報告書」平成26年(2014年)12月 メモ「H27/4受け取り(鑑定士・有識者に相談)」

●撤去した生活ごみを残した理由

 国民の生活や環境問題などの解決要求に対しては石橋を叩いても渡ることがなく、保身を優先した対応をとってきた官僚たちが、なぜか競い合うように森友学園の要望を次から次へと受けいれている。しかし、その結果9億円の国有地が9割も値引きされて払い下げられ、その理由とされたごみがなかったとなれば、もちろんただでは済まない。そして、当然ながらその犯罪行為への安倍晋三首相夫婦の関与が問われることになる。

 最後に、生活ごみの取り扱いについて、今回の調査・分析の結果、1回目のごみ撤去によって撤去されていたのに、2回目の深部のごみ撤去費用算定に加えるというおかしな対応をとっていたことがわかったので付記する。

 1回目のごみ撤去事業で、生活ごみが学園用地内から運び出されず、なぜそのまま1年以上も放置されていたか。

 近畿財務局と中道組との打ち合わせ議事録(15年9月4日)を読むと、国はたとえ用地内に埋まっていて、そこから掘り出されたごみであっても、校舎建設に支障がなければ、処理代金は賃貸側の国としては支払わないと言っている。域外に運び出さず、処理しろと言ったとされている。

 しかし、これが埋め戻しを指示したことになれば、明らかに廃棄物処理法の違反となる。ごみはたとえ私有地であっても、土中の空間内に保管もしくは処分することは禁止されており、認可を受けた処分場で処理・処分しなければならないからである。いずれにせよ、近畿財務局側のこの発言があって、中道組は1回目のごみ撤去で排出された生活ごみをそのまま学園用地内に保管・放置した。

 近畿財務局側の「校舎の建設に支障がなければ支払わない」という理屈は、許されるはずはない。実際、その後の経過のなかで、国は深部のごみ撤去料は建設への障害の有無にかかわりなく支払い、保管していた生活ごみの処理量を含めて算定して、2回目にはその分も含めて支払っている。

 では、なぜ国は生活ごみの支払いを最初は拒否したのか。今後、国会や司法での追及が期待されるところであるが、国は森友学園側の賃借料値引き要求を受けて、賃借料については標準価格がありそれを超えて値引くことができないと答えている。しかし、森友学園には安倍昭恵氏が名誉校長として存在し、その後には安倍首相もいる。森友学園側の要望に応えるためには、ごみの存在を理由として値引きするほかはない考えたことは容易に想像がつく。

 存在しない深部のごみを「2万トンある」と見せるために、生活ごみ撤去費は1回目の工事では支払わず、そのまま同敷地内に保管・放置させて2回目の工事の際に支払う。中道組の打ち合わせ議事録には、生活ごみは膨大な量が排出されたとし、それを受けて財務局側は、それらをすべて国が支払えば地価を超えることになり、とても売却などできないなどと答えている。また、生活ごみを保管しておくことによって、基礎杭打ちのボーリングによって新たに排出されたごみとして利用することも考えていたのであろう。

 しかし、写真2でカバーの下に存在する生活ごみの総量は、ざっくり計算しても20メートル×40メートル×2〜3メートル(高さ)でしかなく、最大で2500立方メートル、4000トンぐらいにしかならない。膨大な量、すなわち2万トンとするためには、高さ15メートルほどにならないとその容積にならないことを指摘しておく。
(文=青木泰/環境ジャーナリスト)

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