「Thinkstock」より

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 日々の買い物、公共料金や携帯電話料金の支払い、インターネットショッピングなど、クレジットカードを使う機会は多いものです。ポイントも貯まるし、便利ですよね。

 では、デビットカードを使ったことはあるでしょうか。

「名前は聞くけれど、よくわからない」「クレジットカードと電子マネーがあるから、特にいらない」「わざわざ使う理由がわからない」といった声を聞きます。ですが、筆者は最近デビットカードを頻繁に使うようになり、とても便利だと感じています。

 便利な点は、大きく3つ。「管理が楽」「無駄な出費が減る」「意外にお得」です。

●シンプルで管理が楽なデビットカード

 クレジットカードなら、たとえば1カ月間で1万円の買い物を10回したら、後日合計10万円が“まとめて”引き落とされます。請求明細や引き落とされた金額を見て、「あぁ、今月はカードで10万円も使ったか……」と、ため息をついたことはないでしょうか? 自分が過去にした買い物なのに、タイムラグがあるせいで「お金を取られる」という感覚になりやすいのかもしれません。

 ところがデビットカードなら、1万円の買い物をすると、即座に1万円の代金が自分の銀行口座から引き落とされる仕組みです。1万円の買い物を10回したら、1万円がその都度、計10回引き落とされます。「使った分だけ、自分のお金がなくなる」ので、シンプル明快でわかりやすく、お金の管理がしやすいのです。

 さらにその瞬間に、利用金額がメールで届きます。カードを使うたびにメールが届くため、「お金を払った」という実感がわいてお金の使いすぎも防げますし、万が一不正利用された際にもすぐに気づくことができるため、セキュリティ面でも安心です。

●デビットカードなら無駄な買い物が自然と減る?

 筆者は、クレジットカードもデビットカードも両方使っています。デビットカードは、その瞬間に口座からお金が落ちるということもあり、買い物に対する抑止力があります。

「(口座からすぐに引き落とされるけど)本当に買ってもいいかな……」と、一度自分に問いかけるきっかけができるので、「あってもいいけど、なくてもいい買い物」が、デビットカードを使うことでグッと減りました。

 携帯電話料金などの固定費や、必ず支払わなくてはならない代金(美容院に行って、最後に代金を支払う場合など)はクレジットカードにしておき、「買おうかどうか、ちょっと迷ったとき」はデビットカードを使うのもおすすめです。

●気になる「還元率」も意外にお得!

 クレジットカードで支払うと、ポイント付与やキャッシュバックがあるように、デビットカードにも支払いによるサービスがあります。そのお得度を「還元率」と呼びますが、以前は低めだったデビットカードの還元率が、最近は上がってきました。

 デビットカードの通常利用での還元率は、住信SBIネット銀行では0.6%、ソニー銀行、イオン銀行、りそな銀行、セブン銀行などでは0.5%。一般的なクレジットカードの還元率が0.5%なので、同レベルです。三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行などのメガバンクでは0.2〜0.25%程度。

 また、提携しているお店で買い物をすれば、還元率が1%程度に上がることもあります。

 筆者が最近使っているのは、ソニー銀行の「Sony Bank WALLET」なのですが、買い物金額に応じて、翌月の25日までにキャッシュバックがあるのが魅力です。通常の還元率は0.5%ですが、たとえば月末総残高が300万円以上あれば、1%にアップします。これなら、高還元率のクレジットカードと同じくらいのお得度ではないでしょうか(その他、銀行とのお付き合いに応じて、1.5%、2.0%と還元率が上がります)。

●クレカと同じ感覚で使えるデビットカード

 最初は「デビットカードって、どうやって使うんだろう」とドキドキしたものですが、使い方はクレジットカードと同じ感覚です。レジで「カード1回払いで」と伝えて、クレジットカードと同じ読み取り機で操作し、暗証番号を入れるか、レシートにサインをすればOK。

 ちなみに、お店や店員さんによっては、デビットカードの利用が浸透していない場合もあるので、「デビットカード」と言わずに「カード1回払いで」と伝えるのがコツです。

 カードに「VISA」のマークがある場合は国内外のVISAの表示があるお店で使え、「JCB」のマークなら国内外のJCB……と、そのあたりはクレジットカードと同じです。ただし、一部のネットショッピングや店舗では、デビットカード不可の場合もあるため、念のためにクレジットカードも持っておくと安心でしょう。

●審査なし、多くが年会費無料でキャッシュカードも兼用

 デビットカードは基本的に年会費が不要なものが多く(前年の利用額に応じて無料というカードも)、銀行口座に1万円あれば1万円利用でき、100万円あれば100万円利用できるというわかりやすい仕組みです。「身の丈にあった使い方」ができ、クレジットカードのように発行の際の審査がありません。

 銀行のキャッシュカードも兼ねているので、カードが増えてお財布がパンパンになることもありませんし、一度使ってみて「自分に合わないな」と思ったら、キャッシュカードのみで使うこともできます。こう考えると、メリットが多いカードだと感じます。

「お金の管理をシンプルにしたい」「無駄遣いを減らしたい」「翌月のクレジットカード利用明細を見てがっかりしたくない」「不正利用があったら、いち早く気づきたい」という人は、ぜひ一度、デビットカードを試してみてはいかがでしょうか。
(文=西山美紀/マネーコラムニスト)